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ETF、夜明け前・・『誕生秘話』 その3)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

多くの『革新的な商品・サービス』は、
とても静かな船出を行うものです。

今から21年前、
1993年1月29日に、

米国初のETF
(そして現存する最古のETFである)
『スタンダード・アンド・プアーズ 預託証券』
(現:スパイダー S&P500 ETF 銘柄コードSPY)が、

アメリカン証券取引所に上場を果たしました。

初日の売買高は100万口を超え、
上場の滑り出しだったのですが、
次の日の出来高は約48万口となり、

2月11日までに1日の売買高は
2万口程度にまで減少してしまいました・・。
(嗚呼・・・)


それもそのはず、
ETFという「新しいツール」に対して、
これをどう位置付ければよいのか、
金融関係者自身が分かっていなかった
ためです。

証券会社は、
「それは株じゃないよね」と云います。

投資信託の運用会社は
「それは投信じゃないよね」と呟きます。

投資信託の販売会社は
「それって販売手数料が入らないから
うちには関係ないよ」と云います。

(もちろん、オプション、先物関係者も
まったく関係ない素振りをしていました・・)


しかし、上場する銘柄として
【新種の商品】を見つけた投資家は、

自分たちのリズム、
自分たちに合った方法で

(よい意味で)勝手にETFに触り始めます。

ちょうど時代の趨勢は、
有店舗型証券から
オンライン証券へとシフトしつつありました。

デイトレーダーと呼ばれる人たちが
(格安な売買委託手数料を武器に)
『分かりやすい投資対象』として
ETFを売り買いし始めていたのです。

また、機関投資家と呼ばれるプロの投資家も、
短期的に
自分たちのポジションを調整するために
ETFを使い始めます。

(意外に思われるかもしれませんが)、
投資信託の運用会社も、
キャッシュ部分の有効活用のために
ETFを利用する局面が出てきました。

たとえば、
株式ファンドを運用する運用会社は、
解約に備えて『一定割合のキャッシュ』を
準備しておく必要があります。

ある日のマーケットで、
市場の上昇分をキャッチしたい運用会社が、
キャッシュ部分を用いて『市場平均』を買い、

マーケットが閉じる前に手仕舞いして、
夕方にはキャッシュに戻して
投資信託の解約に備えるというワザが、
ETFでは可能になるわけです・・。


ETFは
ダイヤの原石」であったわけですが、
それぞれの投資家が、それぞれのやり方で
ETFという原石に触れ、
思い思いに磨いているうちに、

そのポテンシャルが
少しずつ拡大していったのでしょう・・。

また、アメリカン証券取引所と
ステート・ストリートの『合同チーム』は
ETFというツールとその組成法について
特許】を申請しようとしました。

しかし、当時の専門家(弁護士)からは
「それは無理だろう・・」と云われます。

残念ながら、1993年当時は
特許の適用範囲が今ほど広くはなかったのです。

(※ ただし、特許が取れなかったからこそ、
ETFが爆発的に普及したという『事実』もあるのです



1993年の終わり、
『スタンダード・アンド・プアーズ 預託証券』(SPY)
は、紆余曲折がありながらも、
純資産残高が5億ドル程度に成長していました。

ただし、
2本目のETFが世に登場するのは
それから2年のちの1995年3月のことなのです・・。

『いつの時代も、
      最初に扉を開ける人がいます・・。』

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