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『フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド』の成績ってどうなの?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

まずは、水瀬ケンイチさんの
こちらの記事をご覧ください。
その日本最大の投信は、9割が投資不適格債ですよ?】

上記タイトルの、日本最大の投信とは、
フィデリティ投信の
フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド』のことです。

この投資信託が保有する
米国債券の9割近くは、
「投機的債券」の扱いです。

(そしてもちろん、
ほとんどがUSドル建ての債券です)

ちょっと面倒かもしれませんが、一度、
『フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド』
4月30日現在の【運用レポート】(PDFファイル)をご覧ください。

(2ページ目、
ポートフォリオの状況のところに、
『格付別組入状況』の円グラフが載っています・・)

※ 投資信託の【運用レポート】は、
そのファンドの中身、実力を知るうえで、
もっとも重要な情報源です・・。


そして、
あなたが注目すべきは
運用レポート1枚目の【グラフ】です。

「えっ、グラフですか?」
そうです。

このグラフには、
『フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド』の
これまでの【成績】が折れ線で記されています。

「あっ、この細い、
基準価額の推移グラフですか?」

いいえ、それではなく、

太いオレンジ色のほうの
【累積投資額】のグラフ
を観てください・・。


⇒ 投資信託では「分配金」という
【余計な】仕組みが存在するため、

基準価額の推移と、
ファンドそのものの収益の間に
ズレ」が生じてしまいます。

⇒ つまり、基準価額のグラフを観ても、
ファンドそのものの成績は分からないのです。


したがって私たちは、

⇒「もし、そのファンドが、
出した分配金をすべて再投資していたら・・、

おまけに、課税も一切されていなかったら・・」

という【仮定上の収益】を示すグラフ、
この場合、
【累積投資額】のグラフを観る必要があります。

< あるいは「騰落率」という言い方もします >

ファンドの【騰落率】は、
実際のフィデリティ・USハイ・イールド・ファンドの
『成績』よりも、かさ上げされてしまいますが、

それでも、
そのファンドの【実力】を知るうえで
重要な「物差し」となります・・。


太いオレンジ色の【累積投資額】のグラフを
見てみると、設定来(98年4月以来)で
約2倍になっていますね。

「カンさん、すごいね!」

カンさん、まだ、無言です・・・。

次にあなたが注目すべきことは?
ズバリ【騰落率の表】です。

『フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド』の
運用レポート】1枚目、

右上に
【累積リターン】と書かれた「表」がありますが、
これが【騰落率の表】です・・。


この【累積リターンの表】には、

● 当該ファンドのこれまでの【騰落率】と、
● ベンチマークそのものの【収益率】が
時系列で載っています・・。

※ ちなみに、
フィデリティ・USハイ・イールド・ファンドの『ベンチマーク』は、
「バンクオブアメリカ・メリルリンチ・USハイ・イールド・コンストレインド指数」です。

「ベンチマークってなに?」

はい、ベンチマークとは、
そのファンドが運用の目印とする
『市場平均』のことです。


あっ、それから、
3ヶ月、1年、3年と記されているのは
直近の』という意味ですよ。

たとえば3年とは、「直近3年の騰落率」、
そして「直近3年のベンチマークの成績」を指します。

そして、ココが、とっても重要なところ!

⇒ この【累積リターンの表】を観れば、
 ズバリ『投資信託の実力』が分かるのです・・。

creating-a-household-budget_s600x600-255x300.jpg


フィデリティ・USハイ・イールド・ファンドは、
『アクティブ・ファンド』です。

ちょっと思い出してもらいたいのですが、
アクティブ・ファンドってどんな投資信託でしたか?

⇒「市場の平均点を上回る収益を目指すファンド!」
そうです、素晴らしい・・。

じゃあ、インデックス・ファンドは?
⇒「市場の平均点と連動することを目指すファンド!」
その通り!

★ 運用レポートに記載されている
 =【累積リターンの表】を見れば、

アクティブ・ファンドが
『市場平均』を上回る成績を残しているかどうかが、
一目瞭然ですね。


仮に、アクティブ・ファンドが
3ヶ月、1年、3年、設定来と、
ベンチマークである
『市場平均』を上回る成績を残していれば、

そのアクティブ・ファンドは
【いい仕事、してますね!】となります。

どうですか、
「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」は??

あっ、ちゃんと
運用レポート】(PDF)を観てくださいよ。

右上、【累積リターン】表のところです。


わたしは毎月分配金を出すことで有名な
『フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド』を
まったく評価していませんが、

それは『毎月分配型』である、
ということもありますが、

組み入れのほとんどが
『投機的債券』であるということもありますが、

それに加えて、
単純に、

当該ファンドが、

コンスタントに、
『市場平均』を、
下回る成績しか、残せていないから
です・・。

投資信託の評価の仕方って、意外とシンプルなのです


money-dollars-cash-burden-debt-chain-600x450.jpg


これだったら、
『市場平均』との連動を目指す
インデックス・ファンドやETFを買っていたほうが、
結果リターンは高かったことになります。

具体例)
i シェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF』(HYG)

さらに、継続コストである
【運用管理費用】(信託報酬)を比較してみますと、
上記、ハイイールド社債 ETFの
運用管理費用は0.50%であるのに対し、

フィデリティ・USハイ・イールド・ファンドの
運用管理費用は 1.7064% です。
(ナント3倍以上の差が!)


仮に、
『フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド』が
コンスタントに
年6%のリターンを上げるファンドだとしましょう。

しかし、1.7064%の運用管理費用が
継続してかかるということは、
【コスト比率】は約28%になります・・。

⇒ あなたが、あなたの大切な資産を
効率的に殖やしていくためには、

あなた自身が『運用レポート』を観て、
その投資信託を、
シビアに【評価】する必要があるのです・・。


<最後に一点。>

最初にお話しした、
「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」の
運用レポート1枚目、

細いオレンジ色のほう、
【基準価額の推移グラフ】をご覧ください。

2007年春頃までは、
基準価額は1万円近辺で推移しています。

しかし、それ以降、
基準価額は『右肩下がり』ですね・・。

これは、元本を一部取り崩しながら、
無理な「分配金」を出し続けている
証拠であるとも云えます・・。

あなたが投資信託を買っている『理由』を
今一度、思い返すためにも、
【運用レポート】をどんどん観ていきましょう・・。

< そこには『答えの山』が詰まっていますよ! >

◆ 参照記事(吊られた男さんのブログ)
その高分配の毎月分配型投信、基準価額は元に戻らないし分配金は減りますよ

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