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要注意ですよ! 投資信託に関わる会社が『4社』になるケース


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

投資信託で分かりにくいことって、
結構たくさんあります。

そのうちのひとつに、
ファンドに関わる会社が
『3社』も存在することが挙げられます。

投信に関わる3社とは?
「販売会社、委託会社(運用会社)、受託会社!」

(どうしても、販売会社が
すべてを仕切っているように思いがちですが、
販売会社は投資信託を売っているだけ、です)


たとえば、
あなたが手にした投資信託のパンフレットには、
必ず、ファンドに関わる『3つの会社』が
明記されているはず・・。

販売会社:みずほ銀行
委託会社:フィデリティ投信
受託会社:三菱UFJ信託銀行 みたいに・・。


さて、ここからが、
ファンドの七不思議なのですが、

時々、投資信託の情報源の中に
4つの会社が記されていることがあるのです。

??

「一社、ファンドに関わる会社が増えた?」
はい、その通りです・・。


実は「4つの会社」が明示されるパターンは、
外国債券ファンド、外国株式ファンドなどで
しばしば見受けられます。


<具体例> を挙げてみましょう。
米国短期ハイ・イールド・ボンド・ファンド】

まずは、
月次レポート】(運用レポート)をご覧ください。

【委託会社、その他の関係法人】のところを
ちょっと覗いてみますと・・。

そう、
投資信託に関わる「会社」が記されていますね・・。

【委託会社】三井住友アセットマネジメント株式会社
【受託会社】三井住友信託銀行株式会社
【販売会社】ファンドの募集の取扱い及び解約お申込の受付等を行います。
【投資顧問会社】アクサ・インベストメント・マネージャーズ・インク(米国)


(販売会社は複数あるため、
上記のような表示の仕方になっています)

ちょっと深呼吸していただいて・・・、
上記の状態を、当オフィスでは、
4社の怪】と呼んでいます。

怪しい~??
その通りです・・。


あのー、この投資顧問会社って何ですか?」
はい、いいところ突いていますね。

★ この、投資顧問会社である
アクサ・インベストメント・マネージャーズ・インク(米国)って、

一体どんな仕事をしているのだろう?と、
【疑問】に思ってほしいのです。


当ファンドの
パンフレットを見てみますと、

アクサ・インベストメント・マネージャーズ・インク
(以下、アクサIMインクと表記)の役割について、
次のように記されています。

マザーファンドの運用指図に関する権限の一部委託を受け、
信託財産の運用を行います。


えーと、スミマセン、
これって、日本語ですか?

信託財産の運用を行う?

「でも、このファンドの運用を行うのは、
委託会社(運用会社)さんですよね?」


はい、その通りです・・。


さらに、当ファンドの
投資信託説明書』(交付目論見書)を覗いてみますと・・。

マザーファンドの実質的な運用は
アクサIMインクの米国債券運用チームが担当します。

 
と記されているではありませんか!


apology.jpg


皆さん、ここ、
耳をダンボにしてくださいよ。

この【実質的な運用】ということばは重要で、

運用会社である三井住友アセットマネジメントが、
その運用業務を、
アクサIMインクに外注していると考えられます。

「いわゆるアウトソーシングってやつ?」
はい、その通りです・・。

運用そのものを外部に委託することは、
決して悪いことではありません。


しかし、真の問題は、

投資信託の運用に関わる会社が増えることで、
私たち消費者が負担する
【コスト】が増加してしまうこと・・。


★ つまり、当該ファンドの場合、
私たちは【4つの会社】に対して
報酬」を支払わないといけないわけです・・。


「米国短期ハイ・イールド・ボンド・ファンド」の
月次レポート】(運用レポート)には、

当ファンドの【運用管理費用】(信託報酬)と
その【内訳】が記載されています。

運用管理費用 ⇒ 年1.6956%(税抜き1.57%)

<信託報酬の配分(税抜き)>

  委託会社 年0.88% 
  販売会社 年0.65% 
  受託会社 年0.04%

※上記の配分には別途消費税等相当額がかかります。

※委託会社の報酬には、マザーファンドの運用の指図の委託先への報酬
(年0.49%)が含まれております。


ほおー、なるほど、
『委託会社の取り分』が多くなっていますね。

ここに、
投資顧問会社への【報酬】も含まれるためです。

※委託会社の報酬には、
マザーファンドの運用の指図の委託先への報酬
(年0.49%)が含まれております。



要するに、
当ファンドの保有者は、

三井住友アセットマネジメントだけでなく、
アクサIMインクにも
【継続的な手数料】を
支払わなければいけないということ。

(結果、運用管理費用が年1.6956%もかかってしまう!)


仮に、ですよ、
米国短期ハイ・イールド債券に
投資を行う際の『期待リターン』が4%程度あったとしても、

運用管理費用が
年1.6956%もかかるということは、
期待リターンに対する【コスト比率】は42%を超えます!

(このような状況は、
ファンド保有者が暴利を貪られているといっても
過言ではありません・・)

⇒ 今後、あなたが
投資信託の概要をチェックするときは、
ファンドの関連会社が
4社】になっていないかどうかを必ず見てくださいね!

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