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世界最初の株式会社、東インド会社とは?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

たとえば、
あなたが16世紀末のオランダに住んでいて、
たまたまお祖父さんの遺産を引き継いでいたとします。

今の日本円の感覚で、
1000万円くらいの資金があったとしましょう。

あなたは朝の散歩の途中で
同じ町内に住むギルバルトさんに出会います。

「おっ、いいところで会ったね。
あのさ、ロッテルダムでいちばん大きな帆船セムール号が
また、アジアに行くらしいよ。

何でも帰り荷は黒胡椒で、
うまく行けばたいそう儲かるらしいよ。」


つまり、「ひと口乗らないか」という話なのです。
あなたはちょっと興味が湧きましたが、
リスクのことが気になります。

「ギルバルトさん、
その船、遭難しちゃったら一体どうなるの?」

「そりゃ、出したお金は返ってこないよ。
大儲けか、ゼロになっちゃうか、どっちかなんだよ。」

はい、まことに
当時の投資とは、
究極の「ハイ・アンド・ロー」だったのです。


大航海時代が幕を開けた、と云えば
聞こえは華々しいですが、

実際に貿易に携わる人にとっては、
まさに生命と積荷を賭けた大冒険だったのです。

当時の『冒険・投資』は概ね
以下のようなイメージでした。

数人から数十人が「仲間」を組み、
お金を出し合って船を買うわけです。

そして、優秀な船長を雇います。
(おそらくどんな船員をどれだけ集めるかは
船長の裁量だったのでしょう・・)

「仲間」たちは船長に、
航海のための費用と
モノを買い付けるためのお金を渡します。

無事に船が戻ってくれば、
「仲間」は出資したお金に応じて
利益を分け合うわけです。

(しかし、船が沈んでしまえば、
損失も「仲間」うちで分け合うことに・・)

尾瀬

これはまだ
【会社】という形態ではなく、
『ひとつのプロジェクト』に対する投資でした。

⇒ この『プロジェクト』をもっと連続的に、
かつ恒常的に出来ないか・・という「発想」が
【株式会社】の誕生につながります。

そうです、『オランダ東インド会社』です。
(1602年設立)

この東インド会社、
正式には「連合東インド会社」と云います。
(Vereenigde Oostindische Compagnie)

先ほど、
ギルバルトさんの話の中にも出てきた、
大小の『プロジェクト』が
いくつも結びついて合併し、

正式に【会社】として発足したのが
『オランダ東インド会社』なのです。


当時は、商行為(ビジネス)だけでなく、
東インド会社は『国家行為』も行っていました。

具体的には、
他国と条約を結んだり、
自衛のために戦争を行ったりしていたのです。

なぜ、そんなことが必要だったかというと、
当時の商行為(貿易行為)は限りなく、
略奪・資本主義】に近かったためです・・。

実際、
東インド会社が何を行っていたかというと、
当時のインドネシアでいくつも存在した王国と戦争をし、
時には不平等な条約を結んだりして、
香辛料貿易の独占を図っていったのです。

つまり、貿易と植民地経営が
限りなく一体化していたわけです。

(ちなみに、東南アジア地域で
最初にプランテーションを始めたのもオランダです)


このように、
世界最初の株式会社は、
実際には、
植民地経営の『前線部隊』となっていました。

(この部分、私たちの歴史の暗部ですね・・)

あなたはとてもとても
お祖父さんから受け継いだお金を出資しようとは
思わないでしょう・・。

しかし、
究極のハイ・アンド・ローの投資に
挑んだ人が居たからこそ、
今日の社会があるというのも、また『事実』なのです。

似顔絵




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