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個別の債券を買うのは、個別の株を買うようなもの その1)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

ふつう、債券と聞くと、
『個別の債券』を連想される方が
多いのではないでしょうか?

たしかに、
「どんなふうに、どれだけ利益がもらえるか」が、
『個別の債券』は分かりやすいですね。

たとえば、
あなたが来年の3月に定年退職を迎える
投資の超ビギナーであるとしましょう。

そんなあなたは『個別の債券』に
格別の 魅力 を感じてしまいがちです。
(特に、外国債券!)

どうして格段の魅力を感じるかというと、
自身の投資を、
自分が保有する債券の【利回り】で
イメージしてしまっているためです・・。


「おーい、母さん、
毎月の生活費10万円ほど足りないよ。」

「あなた、だったら、
毎月10万円の利息がもらえるように、
複数の債券をどーんと買えばいいんじゃないの?」

えっ!?

今、日本は歴史的な超低金利で、
円建ての債券を買っても、
雀の涙ほどの利息しかもらえません。

なので、
銀行でも、証券会社でも、
表面利回りが高い【個別の外国債券】を
たくさーん用意してくれています。

(ご用心、ご用心・・)


たとえば、
オーストラリアドル建て債券』は
利回りが比較的高く、
経済状況も安定しているので人気が高いですね。

たとえば、
豪ドル建て債券5年物
利回り年3.3%と聞くと、
ああ、良さそうだな」と思ってしまいませんか?


たしかに、
豪ドル債券の表面利回りは高いですが、

私たちはその代償として
【為替の変動リスク】を背中に負うことになります。
(為替手数料の負担もばかになりません・・)

また、豪ドルベースで
年3.3%の利息がもらえるとしても、

5年後に帰ってくる
豪ドルベースの『元本』は、
5年前に支払った『元本』に過ぎません・・。
(伝わっていますか?)


つまり、5年の間に
『物価上昇』が続いていれば、

あなたが満期時に受け取る
豪ドル建ての『元本』は
実質、目減りしているわけです。
(※ 為替レートの変動はないと仮定。)


コンサルティングの中でも
しばしばお客様にお話しするのですが、

長く資産運用を続けるうえで、
もっとも重要な【投資ポリシー】のひとつに
以下があります・・。


★ 債券にしろ、株式にしろ、
そこから得られるインカム(利息や配当)を
そのままもらってしまうのではなく、

それらを【再投資】して、
元本そのものを成長させながら、


自分が必要なときに、
必要な分だけ
金融商品を解約して【インカム】をもらう、
という『発想』がとっても大切!

キーワードは
「長生きするリスクに打ち勝つ」です。


【元本を殖やしながら】
【定期的にインカムを得る】という
発想を持たないと、

76歳になったときに、
債券貧乏』になってしまう可能性があるのです・・。


先ほど『為替リスク』のお話をしましたが、
わたしは「為替リスク」を取ることが悪い、
と言っているわけではありません。

問題はその「取り方」ではないでしょうか?

alternative-investments-300x249.jpg


『豪ドル建て債券(5年物)』を買う、
ということは、

○ たったひとつの国の、
○ たったひとつ通貨、

それも、

○ たったひとつの満期の、
○ たったひとつの利回りを当てにして
資産運用を行うということなのです。


ココ、とっても重要なのですが、

★ 実は、
「個別の債券」を選ぶとは、

株式でいうところの
「個別株」を選択するのと 同じ行為 なのです。


⇒ すなわち、
絞って絞って、
ひとつの【銘柄】を選び切ってしまうこと。

この「個別銘柄」への投資から脱却して、
債券こそ、
ファンド(投資信託)の形で保有するのが
ベストであるとわたしは考えます。



まず、
個別の債券って一般に【単価】が高いです。
(円建ての個人向け国債などは除きますが・・)

ふつうに個別の債券を買おうとすると、
数十万円のお金が必要になります。

ということは?

売却する際も、
数十万円単位でしか売れないということ・・。

これって、
ポートフォリオにおける【リ・バランス】が
すごく行いにくいのです。


また、個別の債券は
【満期】が決まっているため、

あなた自身が
定期的に『銘柄の入れ換え』を行う必要があります。

私たちは、
一国の金利が上がったり、下がったりする、
その【変化の有り様】を、
正しく予測することができません。

したがって、定期的に
『銘柄の入れ換え』をするといっても、

(現時点では)
新たに購入する債券の利回りを
知る由がないのです・・。


(ここも【発想の転換】なのですが)
金利の上昇、下落のしかたを
正しく予測できないのなら、

最初から、満期がバラバラの、
たくさんの債券を
買っておいたほうがよいと思いませんか?

(そう、【パッケージ】として
債券を保有するわけです・・)


⇒ 満期がバラバラということは、
新たな債券の『購入時期』を、
自然にばらすことができるということ・・。

すると、どうなりますか?

Mutual funds

パッケージ(ファンド)の中で、
自然に、異なった『利回り』を持つ債券を
保有することにつながりますね・・。


インデックス運用の債券ファンドなら、
上記をまるで【ひとつの仕事】のように、
運用会社さんが
(あなたの代わりに)やり続けてくれます。


そして当然ですが、
ファンド(投資信託)の形で債券を保有すれば、
【満期】を気にしなくてよくなりますね。

また、少額から売買が可能になり、
ポートフォリオベースで資産を見た場合、
【リ・バランス】がやりやすくなります・・。

一例になりますが、
『先進国債券インデックスファンド』を保有すれば、

銘柄の分散
通貨の分散
国・地域の分散 が同時に出来ます。

そしてもちろん、上記ファンドを
『つみたて投資』すれば、

投資時期の分散
自然に出来てしまうのです。


よーく考えてみますと、
投資時期の分散ができると、
(金融商品購入時の)
為替レートの分散も自然に出来ますね。

冒頭ご紹介した
『オーストラリアドル建て債券(5年物)』では、
上記のリスク分散はひとつも実践できません・・。

似顔絵




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| 投資信託をディープに理解する | 11:25 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

Re: デフォルトした場合

たいへん申し訳ございません・・。
誠に勝手を申しますが、
具体的なご質問に関しましては、当ブログ上ではお答えいたしかねます。
恐縮ですが、弊所が実施しております、コンサルティングをご利用いただければ幸いです。
ご理解のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
ご質問の件につきましては、
下記をご参照くださいませ。
https://www.toushin.or.jp/investmenttrust/meritrisk/safety/

| カン・チュンド | 2014/11/27 16:01 | URL |

デフォルトした場合

貴重な情報源として、お世話になっております。

個別債券には直接保有の安心感があると思っているのですが、ファンドの運用会社等に何かあった場合、
間接保有する債券への権利はどうなるのでしょうか?

| 神宿住まい | 2014/11/27 00:31 | URL | ≫ EDIT














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