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アクティブファンドの評価には長―い時間軸が必要 (フィデリティ・日本成長株・ファンドを検証する) その2


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

(突然ですが、)
あなたが「アクティブファンド」に求めるものって、
いったい何ですか?

それは(もしかすると)
ドラマ】ではないでしょうか・・?

ご承知の通り、
マーケットというところは玉石混交です。

泥臭い人間の欲や、
おカネや、人の恐怖が渦巻いているわけです。


その中で、
自分たちの【哲学】を掲げ、
『市場平均なんて、お呼びでない!』
という気概を持ち、

その価値が上昇するであろう銘柄を、
自分たちの『目利き力』で探し出そうとする、
それ、そのものが【ドラマ】ですよね。

その、
可能性(ポテンシャル)の部分に、
運用者は『お金』を託すわけです。


『フィデリティ・日本成長株・ファンド』の
投資方針】をチェックしてみますと・・、

・個別企業分析にあたっては、
日本および世界の主要拠点のアナリストによる
企業調査結果を活かし、

ポートフォリオ・マネージャーによる
「ボトム・アップ・アプローチ」を重視した
運用を行ないます。


と記されています。


当該ファンドのウリは、
徹底した『個別企業の分析』です。

膨大な企業調査、会社訪問を通じて、
ひとつひとつの会社を掘り下げ、
成長企業を選別するから
『ボトム・アップ』なのです。

jpg_block.gif

(ここがフィデリティ投信の強み。)


ところで、
運用哲学は明快なのですが
では、これまでの『成績』はどうだったの・・?

当該ファンドの、

14年12月1日現在の
運用報告書・全体版(第17期)】
(13年12月3日~14年12月1日)です。

まず、観るべきは、
1ページ目、『騰落率の表』ですね。

ここでは『ファンドの騰落率』と
記されています。

ファンドそのものの騰落率と、
ベンチマーク(TOPIX配当金込)の
リターンが併せて載っていますね。

⇒ そう、
アクティブファンドの『成績』は、
ベンチマークとの比較で
『評価』されるべきでしょう・・。



【注記】

このファンドは、ベンチマークを
「TOPIX 配当金込」としています。
これはフェアな精神の表れのひとつだと思います。

「TOPIX配当金なし」はそもそも、
TOPIXを構成する各企業から出される配当を
念頭に置いていません。


しかし、実際の投資信託では、
組み入れる銘柄から
「配当金」が出ますから、

本来的には、
ファンドの成績と比較すべきは
株価指数 配当金込」だと思います。



数字を見ると、残念ながら、
直近3年は
ファンドの成績が
ベンチマークに劣っていることが
分かります。

ファンド:     101.27%
ベンチマーク:  107.85%

しかし、設定来の成績は、
ファンドがベンチマークを34.86%上回っています。

これは素晴らしい!

設定来というのは、
98年4月以来の
17年近い『トータルの成績』ということ。

アクティブ


これって、
いったい何を意味するの?


ざっくり申し上げると、

当該ファンドは、
ベンチマークを上回る成績を、
直近3年以前で稼いでいた、と云えます。

(伝わっていますか?)

【注記】

先ほど、ファンドの成績が、
設定来の成績は、
という言い方をしましたが、

『フィデリティ・日本成長株・ファンド』
の場合、
「騰落率」と「ファンドの成績」が一致します。


なぜなら、
当該ファンドは設定以来、
一度も「分配金」を出していないためです。

従って、当該ファンドの場合、

ファンドの基準価格の推移が、
そのまま、当ファンドの成績(リターン)
である、と云えます。



ただし、
直近3年以前が
すべて『バラ色』だったわけではありません。

人の能力を駆使し
市場平均と比して、

違った「銘柄」を探し出し、
また違った「銘柄組入れ比率」を
目指すのがアクティブファンドです。

つまり、(ベンチマークと比して)
プラスアルファのリターンを
求めるがゆえに、
リスクを取らないといけない部分もあるわけです。


以下、情報源のお話・・。

『フィデリティ・日本成長株・ファンド』の
運用状況」のページを見ても、

・「運用レポート」は直近3カ月分のみ
・「運用報告書」は直近3期のみしか、
載っていません。 

(これはちょっと寂しい・・。
出来れば、すべての期間の運用レポート、
運用報告書をサイト上で開示して欲しいですね)


わたくしがセミナー資料として保有している
第13期「運用報告書」、

そして、
旧マネックス証券での交付書類という
タイトル名で偶然探し当てた

第5期「運用報告書
第6期「運用報告書
第7期「運用報告書」の、

それぞれの
【最近5期の運用実績】というページを
整理することで、

当該ファンドの
【第1期から第17期】(98年~2014年)について、

ファンドそのものと、
ベンチマークの、
各期ごとの【騰落率】を表にしてみました。


フィデリティ


※ 第1期のみ、期間が変則的です。
(98年4月1日~98年11月30日)

※ 申し訳ございません。
第8期については、
さまざまに検索してみましたが
情報源がありませんでした。


赤字にしている期は、
ファンドがベンチマークを上回る
リターンを挙げたことを
示しています。

この表から、

『フィデリティ・日本成長株・ファンド』が
ベンチマーク(TOPIX配当金込)を
上回る成績を挙げていたのは、
概ね、直近4年以前だった、と云えます。

全体を俯瞰すると、

全17期の『後半』よりも、
『前半の成績』がよかったことが分かりますね。

特に『第2期』については、
(98年12月1日~99年11月30日)
ファンドがベンチマークを30%以上、
上回っています・・。

★ 当該ファンドでは、
概ね第6期頃までの良好な成績が、

冒頭ご紹介した、
『設定来のベンチマークを上回る成績』に
大きく寄与しているのですね・・。


つまり??

つまり、
当ファンドに限りませんが、
アクティブファンドを、

【どの時点から、
どの時点まで保有していたかによって、

ベンチマークと比して
良好なリターンを獲得できたかどうかは分かれる。】

ということ・・。


そして、実は
『フィデリティ・日本成長株・ファンド』は、

「第10期」
2006年12月1日~2007年11月30日の途中で、
その【運用体制】を抜本的に見直しました。


キーワードは、
1人から、5人へ。】です・・【続く。】

◆ 関連記事
アクティブファンドの評価には長―い時間軸が必要 その3

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