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REITの宿命、3つ挙げます。 その2)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

ETFの中身は
株式や債券であり、運用スタイルとしては
「インデックス投資」です。

つまり、ETFは
【上場・インデックスファンド】と定義できます。

では、REITは・・?

REITの中身は不動産そのもので、
運用スタイルとしては
「アクティブ投資」です。

なぜなら、
REITというファンド内では、
より高いリターンを求めて、
不動産の入れ替えを行うためです。


⇒ つまり、
REIT(不動産投資信託)は
上場・アクティブファンド】と定義できます。


ETFもREITも
『ファンド』という形態ですから、
保有者には
けいぞくコスト】がかかってきます。

たとえば、
J-REITの代表格のひとつ、

『ジャパンリアルエステイト投資法人』の
第26期・資産運用報告」(PDFファイル)を
見ると、

【1 運用等に係る費用明細】という欄があります。
(25ページ 費用・負債の状況のところ)


reits1-269x300.jpg


世の中には、
たくさんのREITを組み入れた投資信託、
いわゆる『REITファンド』がありますが、

REITファンドとは(実は)、
ファンド・オブ・ファンズ』のことなのです。

また、REITのETFも同様に、
ファンド・オブ・ファンズ』と云えます。


つまり、
● REITの宿命、その2)

REITのファンドも、
REITのETFも、

多数の実物不動産を組み入れた
リートを、さらに多数組み入れる、
『二重構造』のファンドなのです。

(つまり、けいぞくコストが
『二重』にかかってくるということ。)



先ほどREITは、
【上場・アクティブファンド】と
お話ししましたが、

株式にも債券にも
『アクティブファンド』はありますね。

たとえば、
三菱UFJ 日本株アクティブ・ファンド』は、

運用チームの人たちが、
割安株をピックアップすることで、
中長期的なファンドの資産の成長を
目指しています。

hull-active-investing-small.jpg


日本株アクティブ・ファンドには、
『市場価格』というものはありません。
ファンドそのものは、
株式市場に上場していないため


しかし、ファンド内に組み入れる
個々の株式には、
毎日、毎日【値段】が付くため

日本株アクティブ・ファンドでは
日々、
ファンドの正味価値 基準価額
確認できます。


一方、REITはどうでしょう・・?

REITは
株式市場に上場した投資信託ですから、
【市場価格】は存在します。

ただし、
ファンド内に組み入れられる
ひとつひとつの不動産は、

毎日、毎日【値段】が付く、
という類の資産ではありません。



そもそも、
実物不動産においては、

「今日のNV高輪レジデンスの価格は?」
とか、
「今日の愛宕グレートオフィスタワーの値段は?」
みたいな、

毎日、毎日【値段】が付く、
マーケットそのものが存在しないのです



building-science-city.png


したがって、REITには
ファンドの正味価値【基準価額】という
概念がありません・・。

● REITの宿命、その3)

REITには正味価値【基準価額】
というものがない。

(この点、他のファンド形態の
金融商品とは異なります・・)


言い方を変えると、
REITの【市場価格】とは、

個別株の【株価】と同じように、
需給でアップダウンするものであり

必ずしもREITの正味価値を
示すものではない、ということ・・。


(蛇足ですが、ETFは
『上場インデックスファンド』であるため、
【市場価格】と【基準価額】の両方が
存在します。

また、需給によって基準価額から乖離した
市場価格は、裁定により
基準価額に収斂していく性格を持っています)


たとえば、
REITの【資産規模】というものは、
いったい何で計ればよいのでしょうか?

ひとつは『時価総額』でしょう・・。

『市場価格』が存在し、
『投資口数』が確認できますから、

個別株と同じように『時価総額』が
算出できます。


また、REITの中に組み入れられた
個々の不動産の【取得価格】を合計して
資産規模と捉えたり、

あるいは、
決算ごとに発表される個々の不動産の
鑑定価格】を合算して
資産総額と見なしたりもします。

REIT-comic-300x251.jpg


つまり、結局のところ、
● REITの宿命、その4)

REITそのものの価値の計り方は
複数存在する・・。


最後に、
REITは不動産という
実物資産から成るため、
資産の地域性、個別性が顕著です。

たとえば、
東京に一極集中したオフィスビル型の
REITがあるとします。

営業利益も出ており、
純資産(自己資本)も潤沢にありますが、

東京で【大地震】が発生し、
仮に、
そのREITが保有するビルすべてが

半壊、もしくは一部損壊の認定を受け
(注:建物が倒壊したわけではない)


すべてのビルのテナントが
一時的にせよ
使用不可能となった場合、

REITの【市場価格】は
いったいどうなるのでしょうか・・?


建物はそこに現存し、
土地も変わらずそこに在っても、

『市場価格』が
どの程度下がってしまうのか
見当がつきません・・。

このあたりが
REITという資産の摩訶不思議さだと
わたしは考えます・・。


◆ 関連記事
【REITの宿命、3つ挙げます。 その1)】

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