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再び、(復習?)NISA口座はどうさ? 良くないさ。


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

相談業務の中で、
しばしばNISA口座についてご質問を受けます。

NISA(ニーサ)という言葉が
多くのお客様から
淀みなく出てくるということは、

それだけ業界のマスPRが
浸透している証拠でしょう・・。

4095918.jpg


(誤解がないように申しますと)

この制度が目指すところ、
その『主旨』には大いに賛同しますし、
素晴らしいと思うのですが、

お客様から、
「カンさん、NISAって今、必要ですか?」
と聞かれれば、

【必要ありませんよ。】とお答えしています。


なぜなら、
現状の『NISA制度』は、

★ シンプルに、
長期でコツコツ投資を続けるという、
あなたの【マインド】を狂わす可能性が
だからです・・。


そもそも論ですが、
【非課税期間が5年】、というのは、
明らかに長期投資ではありません。

⇒ 現状の『NISA制度』は、

短中期で、
利益を確定させるタイプの投資を
志向する人にのみ有効
と云えるでしょう。


仮に今、田中一郎さん
NISA口座にポーンと100万円を入れ、
バランス型ファンドを購入したとします。

(これで、
2015年の「枠」は使ったことになりますね)

balanced-mutual-fund.jpg


今から2年半後、
バブル的な相場がやってきて、

100万円で買ったバランス型ファンドが
2017年の10月に、

163万円になっていたら、
あなたはどうしますか・・?

1.売る。(だって税金かからないし!)
2.そのまま持ち続ける。

<よーく、考えてみてください。>


1.の売る、に、
【魅力】を感じた人・・?

なにしろ、
【非課税制度】というメリットを
享受するためには、

(実際)売らないといけないわけです、ハイ。


でも、売ってしまうとどうなりますか?

まず、
長期投資という【方針(ポリシー)】が
揺らいでしまいます。


それに、ですよ、
163万円が現金として戻ってきて、

あなたは
そのお金を【どうするのでしょうか?】

また、同じ投資信託を買うのですか?
特定口座で?

(ここでは2017年のNISA口座枠は
すでに使っているものと仮定)


次に、

2.そのまま持ち続ける。
を選択した人は、

『長期投資をしよう』という
心構えを持っていますから、

丸5年の
【非課税期間】が終わりを迎えても、

○ 売ったり、
○ 特定口座(課税口座)に戻したりは
しないですよね?

(※ 実際、2014年から
NISAを利用し始めた方は、
2018年末のことを想定してみてください)


結局のところ、
NISA口座を
【延長】(ロール・オーバー)して、

もう5年間、
NISA口座を続けることになるでしょう・・。


では、
さっきの田中一郎さんのケースで
もう一度、見てみましょう。

2015年に、
100万円分のバランス型ファンドを
NISA口座で買った田中さんは、

2019年末、
そのバランス型ファンドが
121万円になっているのを確認しました。


もちろん、
NISA口座を
【延長】(ロール・オーバー)するのですが、

この場合、
ロール・オーバーとは、
(実は)【2020年のNISA枠を使う】、


ということなのです・・。

NISA口座

(伝わっていますね?)


したがって、
121万円のうち、

【延長】(ロール・オーバー)できるのは、
100万円だけです。

えーっ、
残りの21万円は?

『特定口座』(課税口座)に
移さないといけません・・。


ところで、
【延長期間】(もう5年の枠)も終われば、

どうなるのでしょうか?

結局、今のNISA口座は、
2027年までですから、

(仮にNISAに関する法律が
変わっていないとすると)、

すべての資産は結局、
【特定口座】(課税口座)に
戻さないといけないわけです。

あれ??

じゃあ、
仮にNISAに関する法律が
変わらないとすると、

やっぱり、値動きを見て、
【非課税期間】の中で
売ったほうがトクなの・・?


そんなふうに考え出すと、
あなたの中で、
悩みのタネ』がどんどん増えることに
なってしまいます・・。


もちろん、
今お話しした問題の大半は、
NISA制度そのものが
『恒久化』されれば、解消されるでしょう。


しかし、
ちょっと辛口になりますが、

<NISA制度は今後、
よい方向に『法律改正』される。>

という 希望的観測 をもとに、

「NISAを取りあえず使いましょう。」
と言ってしまってよいのでしょうか?

1208ipo3.jpg

少なくとも、
わたしには言えません・・。


なぜなら、
わたしは個人のお客様を相手に
相談業務を『業』として
行っている人間だからです。


その 基本姿勢 は?

★【最悪の事態】を想定してお話をする、
ということ・・。

(つまり、NISA口座が現状のまま、
2027年で終わってしまうというのが、
この場合の 最悪の事態 です)


これはまったくの私見ですが、
わたしにはどうも、

厚労省(確定拠出年金)と
金融庁(NISA口座)が
【非課税】という枠をめぐって、
つばぜり合いを演じている気がするのです。

(もちろん最後は
『政治の世界』の意向次第ですが・・)


あと、もうひとつ。
現状のNISA口座は
積立て投資」にも向いていません。

【具体例】を挙げてみましょう。

ここでは、

「カンさん、細かいこと言わないで!
ぼくはシンプルに
NISA口座で積み立てを続ける派です。」

という、
田中一郎さんが登場します。


あのー、
田中さん、スミマセン。

実は、
ただシンプルに
積立てを続ける、
というのも難しそうなのです。

「えっ!?」

仮に、毎月6万円の積立てを1年続けると、
投資元本は72万円ですね。

田中さんは
2015年に投資した投資元本72万円分を、

2019年末になるまで「売らず、」
NISA口座を
【延長】(ロール・オーバー)することにしました。


たとえば、
2019年末の時点で

購入したバランス型ファンドは
90万円になっていたとします。

(まあ、嬉しいですね・・(^^;)


でも、
ロール・オーバーって、

★ この90万円分の
バランス型ファンドを、

2020年のNISAの投資枠
(100万円の一部)として、
使うということに他なりません。


(伝わっていますか?)

NISA口座


「ということは?」

ということは、

2020年の
毎月6万円の積立ては、
【実施できない】、
ということになります。


もし、田中さんが、
(NISA枠で)
ただシンプルに
積み立てを続けたいのであれば、

2015年に投資した
元本72万円分については
ロール・オーバーをせず、

『特定口座』に移し、

2020年分のNISA口座の投資枠は、
(これまでと同じように)
6万円の積み立てを行う・・、

という作業を行わないといけません。

でも、
これってややこしくないですか?


また『そもそも論』に戻りますが、
NISA口座を用いて、
毎月6万円の積立てを続けるって、

あなたの頭の中で、

2015年分(72万円)の投資実行 ⇒ 2019年末
2016年分(72万円)の投資実行 ⇒ 2020年末

2017年分(72万円)の投資実行 ⇒ 2021年末
2018年分(72万円)の投資実行 ⇒ 2022年末
2019年分(72万円)の投資実行 ⇒ 2023年末

というように、

1年ずつズレた
最大5つの【5年間】を、
同時に【維持・管理】していくことに他なりません。


つまり、
A、B、C、D、E の
それぞれについて、

1年ずつズレながら、

1.売るかも?
2.ロール・オーバーする?
3.特定口座に戻す?

という【3つの選択肢】を、
常に意識し、決定する必要があります。

これって、ややこしくないですか?

alternative-investments-300x249.jpg

複雑な制度の、
枝葉の事象に目を奪われ、

運用の本質】を見失ってしまうことを
わたしは何よりも危惧します。

そもそも、
現行のNISA口座の元凶は、
非課税期間が【5年】という点、なのです。

⇒ 仮に、
法律の改正が行われて、

○ NISA制度そのものが恒久化。
○ 非課税期間も恒久化。
○ 累積投資額の上限が撤廃。

されれば、

そのとき、大手を振って
NISA口座を使い始めればよいと思います。
<それが当オフィスの【考え方】です>


それまでは当面、
【特定口座】(課税口座)で
粛々と積立てを続けるのがベストと考えます。

(言わずもがな、ですが)

投資信託の積立てを続けている間は、
特定口座であっても
(分配金を除いて)
課税はされないわけですから・・。

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