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ときに、日本の財政危機について考えてみる その3)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

前回の続きとなります・・。

日本の【財政危機】は、
グローバルな視点から見れば、
日本だけの危機ではありません。

歴史を振り返ってみますと、
世界のあちこちで、

もう、借金は返せません!」と、
いろいろな政府が
何度も何度も白旗を挙げてきました。

(一国の政府のデフォルトは、
決して珍しいものではありません。

しかし、その政府は倒れても、
(別の政府が立ち上がり)
国そのものは存続してきたわけです・・)


もし、あなたがパリの住宅地
パッシーに住むフランス人だとしたら、

日本の『財政危機』が深刻化して、
日本が【財政破たん】することを望みますか?

いや、ですよね。

自分の国に、
そして、自分の生活に、
【悪影響】が及ぶ可能性がありますから・・。


現実問題として、
昔のように、

一国の危機が、
その内部だけの問題で済んでいた時代は
とうに過ぎ去っています。

世界第3位の経済大国が
仮に【財政破たん】してしまえば、
世界経済に与える影響は計り知れません。


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日本の消費が極端に落ち込めば、
さまざまな国の商品・サービスが
それだけ売れなくなり、
困ってしまう人がたくさん発生します。

日本円が極端に弱くなれば、
そのとばっちりで、
どこかの通貨が過剰に買われ
『通貨高』となってしまいます。

あるいは、
日本の企業が生産している
高度な機械部品の生産が落ち込めば、

世界のサプライチェーンに
影響を与えてしまいます・・。

(もしかするとアメリカは、
日本が保有するアメリカ国債のことが
気になってしょうがないかもしれません・・)


つまり、
日本が『財政破たん』してしまうことは、

世界の国々、人々にとって
とても【迷惑】なことなので、

仮に日本が『財政危機』に陥れば、
諸外国は「干渉」せざるを得ない
わたしは思います。

※ 2010年~2012年にかけての、
ギリシャ、南欧の財政危機で、
あれだけの騒ぎになったのですよ。

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そして、
【財政危機】に晒された日本は、
まさに『外圧』に直面することになります。

わたしは、

<日本は、
【財政破たん】させてもらえない。>
と考えています・・。


なぜなら、
世界経済に与える影響が
甚大すぎるためです。


【財政危機】が現実化し、
すさまじい『外圧』に晒されることではじめて、

国は、
ほんとうの改革を、
断行できるようになるのではないでしょうか。

つまり、

★ 【財政危機】に陥ることで、
【財政破たん】しないための、
諸々の政策が実施しやすくなる、

ということです。
(ヘンな日本語ですが、そう思います)


財政危機が表面化。
国債価格が暴落。
借金の利払いが急増。

仮に万一、短期的に
利払いの原資が、
あるいは
借り換えの費用が不足するようなら、

世界主要国(G20)、IMFなどが
緊急協調融資】を実施するのではないでしょうか。


また、
政府は政府で、

「今、日本は危機の状況にあります。
財政破たんを避けるためには、
国民が痛みを分け合う必要があるのです。」

という訴えのもと、
大々的な【国債購入キャンペーン】を
繰り広げる可能性もあります。

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(有名人が駆り出される可能性も・・)


書店に並ぶ『破たん本』では、
国債価格が暴落すると、

まるで一直線に
財政が破たんするような
書き方がされていますが、

リスクとリターンを天秤にかけて、
利回りが上昇した日本国債を
購入する投資家も、
相当割合出てくるのではないでしょうか?

(国内、海外を問わず・・)

国債価格(利回り)は中期的に、
アップダウンを繰り返す可能性が高いと思います。


また、
財政危機の話になると、
必ず『ハイパーインフレ』という言葉が
出てきますが、

たとえば【ギリシャの例】を見ると、
国債価格は暴落し、
長期金利は2012年に急騰します。

金利は今でも
10%超と高いままですが、


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(金融危機以降)
一貫して高インフレにはなっておらず、
どちらかというとデフレ傾向にあります・・。


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私たちは
未だ経験したことがない事象に対して、
ある意味、分かりやすいシナリオを
想起してしまいがちです。

しかし、
どのようなことが起ころうとも、
実際は、さまざまな思惑が交錯して、

行きつ、戻りつというような
『振り子的な現象』が
相当期間続く可能性が高いとわたしは考えます・・。

似顔絵




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