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あなたと個人型確定拠出年金のビミョーな関係


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

『会社型・確定拠出年金』(会社型DC)は
突然やってきた突風みたいなもの。

(あなたが望んだわけではなく、
会社の都合で導入された制度です)

それに対して
『個人型・確定拠出年金』(個人型DC)は、
あなたが自ら望んで加入する制度です。

この「違い」って、
けっこう大きいと思います。


個人型DCは、
自分の【窓口】を自分で選ぶことが出来ます。

(窓口のことを『運営管理機関』と云います)

これは会社型DCにはない
メリット】ですね。


(しかし)言い方を換えると、
自分の『投資スタイル』が明確でないと、

○ どの窓口を選び、
○ どの投資信託をチョイスすればよいのか、

というところまで、
なかなか辿り着けません。

401k-defined-benefit-pension-plan.jpg
その『窓口』についてですが、
「cubの資産形成実践日記」さんの、

お勧めの個人型確定拠出年金口座のご案内 2015年6月版】という記事が有用です。


個人型DCの
【デメリット】って何かと云いますと、

『口座を維持するのにコストがかかる。』
ということなのです。

(厳密にいうと、会社型DCでも
口座管理料はかかっているのですが、
こちらは会社が負担してくれているのです。)


わたしは
上記cubさんの記事と同意見で、
個人型DCの『窓口』については、

『スルガ銀行』『SBI証券』『野村證券』
の中から選べばよいと思います。


ポイントは、

1.年間口座管理料の安さ
2.インデックスファンドの品揃え
3.インデックスファンドの運用管理費用


です。

1.でいえば、
『スルガ銀行』『SBI証券』が
野村證券より優位ですね。

2.は各社そんなに変わりません。

3.でいえば、
『野村證券』が
スルガ銀行、SBI証券より優位です。


さあ、ここから実践的ですよ。

たとえば、
あなたが会社員
(国民年金の第2号被保険者)で、

『個人型DC』の掛け金限度額が
月2.3万円なら、
『SBI証券』、『スルガ銀行』を
選んだほうがよいのではないでしょうか。


なぜなら、
上記の掛け金の大きさでは、

各インデックスファンドの
運用管理費用の違いより、

年間口座管理料の違いのほうが
インパクトが大きいからです。



仮に、
掛け金月2.3万円で、
野村證券を選んだとすると、

年間の掛け金27.6万円に対して、
(野村證券の)年間口座管理料6,108円は、
約2.2%のコスト比率となります。

一方、
掛け金月2.3万円で、
スルガ銀行を選んだとすると、

年間の掛け金27.6万円に対して、
年間口座管理料2,004円は、
約0.73%のコスト比率となります。

(けっこう大きな違いですね)


hd-pg-ER-DC.jpg


一方、
あなたが個人事業主
(国民年金の第1号被保険者)で、

個人型DCの掛け金限度額が
月6.8万円なら、
『野村證券』を選んだほうがよいかもしれません。

年間の掛け金81.6万円に対して、
年間の口座管理料6,108円は、
約0.75%のコスト比率となります。


また、
口座管理料は『定額』ですよね。

あなたが個人型DCを長く続け、
たとえば運用資産残高が
500万円、1000万円となってくれば、

運用資産残高に対する
口座管理料の【インパクト】は
だんだん小さくなっていきます・・。



もちろん、今後、
運営管理機関同士で
『健全な競争』が実現していけば、

運営管理機関が課す
「口座管理料」も
下がっていく可能性があります・・。


【2015.6.26 追記です】

以下『補足』となり恐縮です。

個人型DCでは、
掛け金が全額【所得控除の対象】になりますし、

また、運用益については
引き出し時まで課税が繰り延べされます。

これらのメリットは
とても大きいのですが、
じゃあ、デメリットはなにかというと、


1.【属性の変化】に影響を受ける。

たとえば、
会社員の伊藤さんが個人型DCに加入し、
7年後に伊藤さんが転職されたとします。

転職先に「会社型DC」がなく、
かつ「確定給付年金」などの
企業年金があれば、

「個人型DC」の資格はなくなってしまいます。

(つまり、掛け金の拠出は出来なくなり、
資金の引き出しもNGで、
継続コストをずっと払いながら
「運用指図者」となるわけです・・)


4Feet-300x121.jpg


2.1年に一度しか、
掛け金の変更が出来ません。

3.60歳になるまで
(自分のお金ではありますが)
引き出すことが出来ません・・。

(※ ちなみに米国では
ペナルティー料を支払うことで
60歳以前の引き出しが可能)


4.「特別法人税」は
ずっと凍結されたまま・・。

(この「特別法人税」は、
もともと「確定給付企業年金」等に
課されていましたが、
1999 年度から課税がずっと「凍結」されています)


最大のポイントは 3.ですね。

あなたが
自身の運用資産を、

60歳以前に引き出せないことを
「メリット」と捉えるのか、
それとも「デメリット」と見るのかで、

【個人型DC】の位置づけは
変わってくると思います・・。


ところで前回

⇒『通常つみたて』と
『確定拠出年金』で、
それぞれ【同じポートフォリオ】を作る。

そして、それぞれ別個で
『リ・バランス』を行う。

というご提案をしましたが、

当オフィスのお客様から、
こんな質問を受けたことがあります。

「カンさん。
確定拠出年金で
バランス型ファンドを選んで、

そのバランス型ファンドと同じ配分比率を、
自分のつみたて(通常つみたて)で
採用するってどうですか?」


んー・・。
これもまた問題アリ、なのです。


というのは、

『会社型DC』
『個人型DC』問わず、

確定拠出年金にラインナップされている
バランス型ファンドって、
その多くが
『いびつなカタチ』をしているためです。



どのあたりが
『いびつ』かと云いますと、

1.株式の中に占める
日本株式の割合が大きすぎる

2.新興国の株式を組み入れていない


こういうケースが実に目立つのです。


※確定拠出年金の運営管理機関さんに
おかれましては、
バランス型ファンドの内容を
早急にアップデートされる必要が
あるのではないでしょうか・・。


また、こんなご相談のケースもありました。

自営業者の方
(国民年金の第1号被保険者)で、

自分自身の資産運用は
世界経済インデックスファンド』で
やっている。

運用管理のシンプルさを考慮して、
個人型DCでも
同じ投資信託で運用されたいとのこと。


実は、
三井住友信託銀行の個人型DCプランでは、
「DC世界経済インデックスファンド」の
ラインナップがあります。

参照)
三井住友信託個人型DCプランNのご案内


確定拠出年金と、
自身の資産運用を、

⇒ どちらも同じポートフォリオで、
(しかも)
同じバランス型ファンドで管理出来れば、

とてもとても、
資産管理はスッキリすることでしょう・・。

balanced-mutual-fund.jpg


繰り返しになりますが、

通常の資産運用と
確定拠出年金を合わせて、

『ひとつのワタシの資産運用』
と捉えることはたいへん重要です。

自分の運用と、
確定拠出年金を『分けて』考えると、

知らず知らずの間に、
身の丈以上のリスクを取ったり、

あるいは逆に、
過小なリスクしか負っていない状況に
なってしまったりします。

これから益々多くの方が
確定拠出年金と関わっていくでしょうから、

【DCとは、あなたが、投資信託で
つみたて投資をするってことですヨ。】

というメッセージを
これからも発信し続けたいと思います・・。

似顔絵




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