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『売買高比率』って? ファンドが頻繁に株を売り買いすると得なの?

  

こんにちは。

インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

 

『長期保有』

口でいうほど

簡単なことではありません。

 

「とにかく時間のスパンを長~く持ってね。」

だけでは不十分なのです。

 

なんと云いますか、

多少のことは気にしない。

どっしり構えてやり過ごす。

 

ある種の「いい加減さ」「面倒くさい性格」

みたいなものが必要だと思います。

 

 

ところで、

私たちファンド保有者が、

いくら投資信託を『長期保有』しも、

 

【ファンドそのものが、
トレードばかりしていると】、


(もしかすると)

私たちの『長期保有』の意味は、

半減してしまうかもしれませんね。

 

??

 

時々、

 

「投資信託が

自ら組み入れている銘柄を、

どのくらい売り買いしているかって、

どうやって知るのですか?」

 

という質問を受けます。

 

それはズバリ、

【運用報告書】を見れば分かります。

 

 

ひとつ「具体例」を挙げてみましょう。

 

【三菱UFJ 日本成長株オープン(愛称:ブルーム)】

というファンドがあります。

 

このファンドの、

16期「運用報告書」(2015420日時点)を

見てみましょう。

 上記運用報告書の
7ページ」をご覧ください。

 

株式売買比率のところに、

【売買高比率】という言葉が記されていますね。

 


売買高・ひりつ??

 

えーっと、

この言葉(実は)重要ですよ。

 

【売買高比率】って何かというと、

一定期間内で、

 

そのファンドが、

どのくらいの『ボリューム』で、

保有する銘柄の売り買いを行ったかを示す

【物差し】のことです。

 

arti turn over di taruhan bola

 


この『売買高比率』って、

 

運用報告書の中で記されている、

 

○【期中の株式売買金額】、

○【期中の平均組入株式時価総額】の

 

意味を知ることで、

より具体的に分かってきます。

 

 

「あー、カンさん。

ちょっと待って。

熟語が多すぎて、アレルギーになりそう・・。」

 

あっ、すみません・・、

ひとつひとつ、

噛み砕いて説明しますから、大丈夫ですよ・・。

 


まず、

【株式の売買金額】って、

そもそも一体何なのでしょう?

 

たとえば、投資信託が

トヨタの株を1 億円分売りました。

 

そして、日産自動車の株を

1 億円分買いました。

 

ハイ、これで、

売買金額は【2億円】になりますよ。

 

 

数字を変えて、

もう少し見てみましょう・・。

 

ファンドというものは、

一定期間ごとに『決算』を行います。

 

仮に今、決算期中における

ファンドの【平均の純資産額】

100億円だったとしましょう。

 

 

そして、決算期中における

株式の【売買金額】が

トータルで200億円ほどあったとすると、

 

これはいったいどういうことになるのでしょう?

 

 

カンタンです。

 

この投資信託は、

 

ファンド内で保有する株式を

すべてきれいに入れ換える(売って→買う)くらい、

売り買いを行ったということです!

 

このような売り買いのボリュームを、

【売買高比率 2.0 】と云います。

 

すなわち、

 

―「ファンドが保有する株式を、

総入れ替えするくらいの売買規模が、

売買高比率2.0なのです。」―

 

 

もう一度、

【三菱UFJ 日本成長株オープン】

 

16期「運用報告書」「7ページ」に戻ると、

 

【期中の平均組入株式時価総額】

という言葉が出ています。

 

 

株式の「時価総額」って、

すべての株式の「株数」を、

「株価」で掛け合わせたもの・・。

 

ふつう、株式ファンドは

その資産のほとんどを

【株式】で保有していますから、

 

投資信託の【平均の純資産額】と、

この、

 

【期中の平均組入株式時価総額】は、

『ほぼイコール』と考えて

差し支えないでしょう・・。

 
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さあ、

ここからがいよいよ『本題』ですよ。

 

上記、運用報告書の7ページ、

【売買高比率の数字】を見ると・・、

 

「カンさん、4.46 なっています。」

 

はい、たしかに 4.46 です。

 

えっ、4.46 !?

 

 

これは、

当該ファンドが、保有する株式を、

 

「1年間でおよそ 2.23回分、

総入れ換えるくらいの売り買いをしましたよ。」

という意味です。

 

「すっ、すごい売買量です・・。」

ちなみに当該ファンドは1年に1度の決算です。

 

 

たしかに

 【三菱UFJ 日本成長株オープン】は、

「アクティブ・ファンド」ですから、

 

市場の平均を上回る【収益】を求めて、

株式の売り買いを行うことは

ある程度理解できます。

 

しかし、

売買を重ねれば重ねるほど、

ファンドのリターンは向上するのでしょうか?

 

<あなたは、どう思われますか?>

 

 

わたしは、

売買を重ねることと、

ファンドの成績の間には、

相関関係はないと考えます。

 

それに、

【売買高比率】が高いファンドって、

 

結局、多くの

『売買委託手数料』を支払うことになりますね。

 

(ファンド自身が株を売り買いするときも、

もちろん売買委託手数料はかかります・・)

 

このコストって、

いったい誰が払うかというと・・、

 

私たち【ファンド保有者】が

払っているわけです。←ココ、重要。

 

 

そして、この売買の委託手数料は、

運用管理費用以外の、

 

『その他の手数料』として、

投資信託の実績リターンに影響を及ぼします・・。

 

 

もし、ですよ、

もし、運用チームの皆さんが、

 

ファンドが保有する

株式の売買にかかる手数料の、

 

『半分』でも、

自分で負担するようになったとしましょう。

 

この場合でも、


売り買いのボリューム、

すなわち【売買高比率】って、

変わらないのでしょうか?

 

(わたしは、変わると思います。)

 

 

つまり、

ひとつのひとつの

株式の売り買いで

 

「これって必須なのか、そうではないのか?」

という『見極め』は、

とても難しいということです。

 

ちなみに

インデックスファンドなら、

 

運用会社の人が必要以上の売り買いをする

心配をしなくていいですよね。

 

インデックスファンドはその仕組み上、

【売買高比率】はおのずと低くなります。

(ただし、あまり面白くはありませんが・・)

 

 似顔絵



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