FC2ブログ

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

アメリカ 投資信託業界の不正取引 その2)

こんにちは、カン・チュンド です。

(今日はアメリカのことをお話しますが、
日本の投資信託業界がアメリカより進んでいるとは
思っていません。念のため・・)

アメリカの投資信託業界で
不正が相次いでいます。

またまたアメリカの証券スキャンダルです
(2003年投信スキャンダルのところを見られよ)

上記記事をご覧いただくと、
まさに「不正のオンパレード」といった感があります。

■ 投資信託 は本来、
ファンド保有者に積極的に
「情報を開示すること」で知られています。

コスト比率 がわからない生命保険を買うより
国債 に浸かるしか能のない銀行預金より、
「透明性」は高いと考えます。

しかし(考えてみますと)
ファンドの取引が正しくされているか
コスト(手数料)が正しく計算されているかは

(決算期に出される)運用報告書 以外に
知る術がないのが現状です。

この 運用報告書 に書かれている数字は
正しく印字されている と
ファンド保有者は信じています。
(「性善説」に立って・・)

しかし、どうなのでしょう・・、

制度 を作る際には「性悪説」に立って
つまり、

・人は弱いものだから、
 任せておくと必ず 不正 が起こる・・。
(= きちんとしてくれるだろうと信じるだけではダメだ)

という前提で 物事 を進めていく
必要があるのではないでしょうか?

今回「不正取引」に関わったのは、
投資信託の運用会社 と 販売会社
(銀行・証券会社・金融グループなど)

そして、投資信託の保有者である
「大口の機関投資家」
(→ 要するに 金融機関)です。

多くの金融機関 と その経営者・従業員 が
SEC(米証券取引委員会)や 州 に対して
【罰金】の支払いを命じられ

中には、資産運用業界から
永久追放 を受けた人もいます。
(今後は【賠償責任問題】が本格化すると思われますが・・)

さて、一体どんな不正が行われたのかというと、

例えば、(きのうお話した)

・運用会社が、一部の大口顧客だけにそっと
 マーケットでの取引が終わった後の
 「時間外取引」を許してあげる、

とはどういうことなのでしょう?
(簡単です・・)

普通、ファンドは一日一回、
マーケットが終了する時に
その日の「時価」を算出します。
(純資産額、基準価格)

ところが、マーケットの立会いが終了した後に
特定の顧客 だけに(もちろん機関投資家ですが)
取引 を認めていたのです。
(えっ、どういうこと?)

例えば、マーケット終了後に発表された
「決算発表」をもとに

特定の顧客 のみが、
自分の組み入れ銘柄を入れ替える(売買する)ことが
できます。

(最新の情報 をもとに、
他のファンド保有者を出し抜いて
利益 を求めることができてしまう・・)

これって、ファンド運営における
重大な【ルール違反】です。

(もちろん)売買の資金 となるのは
他のファンド保有者のお金(ファンド資産)なのです!

あるいは、

・運用会社 が、一部の大口顧客だけに
 そっと 短期売買 を許してあげる、
 とはどういうことなのでしょう?

(短期売買・・非常に短い期間内に、往復取引を行うこと)

ファンド保有者が
短期売買 を行うことは一般に禁止されています。

それは、他のファンド保有者に
「無用のコスト」を強いることになるからです。

例えば、Aファンド を売ったり
買ったりすればするほど
運用会社 は(臨時に)銘柄 を
買ったり売ったりする必要が出てきますね。

(ファンド本体にお金が入ってきたり、
本体からお金が出ていったりするため・・)
(つまり)運用の一貫性 が損なわれる ということ。

これは他のファンド保有者にとっては
至極「迷惑な話」です。

また、ファンドマネージャー自身が
短期売買 をして利益を上げていたことも
発覚しました。

(例えば、アメリカのパトナム投資顧問の
ファンドマネージャーです・・)

あるいは、超過手数料 を徴収していたと
申告する運用会社も現れました。

現時点(04年5月)では、
あまりにも多くの金融機関がこの
「不正取引」に手を染めていたので、

「わたしのところも手を挙げます。
 制裁金もお支払いします・・」
という雰囲気になっています。

先ほど挙げた パトナム投資顧問 の
ホームページ(英語)を見ると、

・SECとマサチューセッツ州に
いくらの制裁金を支払うことで合意したとか、

・去年11月より「不正を未然に防ぐために
このような改革を行ってまいりました」とか、

・関係各位の皆さまの
お力添えに感謝いたしますとか、

当たり障りのない(開き直ったような)
反省文 が載っていますが、

(5百万ドルとか、5千万ドルの
 数字 だけが独り歩きしている・・)

■「アメリカの投資信託業界は、
 根元から腐っていたのでは・・」
と思わざるを得ません。

わたしは思うのですが、

アクティブ・ファンド は、
市場(いちば)全体の値動き を
上回ることを「使命」とし

運用会社の人たちは懸命に
株式や債券などの 銘柄 を選び、売り買いしています。

選ぶ ということは
「運用の仕方は 万通り にもなる」ということ。

つまり、
運用という行為自体
  極めて【恣意的】になり得るわけですね・・。

その点、インデックス・ファンド は、
運用成績 をよく見せたり、
ことさら悪く見せたりする必要もありません。

なぜなら、
市場(いちば)全体の値動きと
「連動」すればよいのですから・・。

(逆の言い方をすると)
市場(いちば)全体の値動きと
「連動」するためには

恣意的に 手数料 を抜いたり、
短期売買 をしたり

時間外取引を行う 余裕 など
生じないはずなのです・・。



関連記事

| 投資信託をディープに理解する | 18:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT














TRACKBACK URL

http://tohshi.blog61.fc2.com/tb.php/244-aeebf170

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT