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最初は荒削りだった投資信託たち・・


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

何ごとも、最初の頃って「タイヘン」です。

たとえば『弁護士』という職業と機能は
明治時代になって整備されるのですが、
最初は【代言人】(だいげんにん)って
呼ばれていたのだそう。

(まあ、まったく新しい概念でしたし・・)

投資信託も、
今日のカタチになるまで、
さまざまな変遷を経ているわけです。


1900年代初頭のころ、
投資信託といえば、
株式市場に上場するタイプの投資信託、
クローズド・エンド・ファンド」が主流でした。

株式市場に上場している?


はい、そうなのです。

より正確にいうと、
株式市場に上場する
『アクティブ・ファンド』のイメージ。

※ 当時はインデックス・ファンドという
概念は存在しませんでした。


たとえば、一例ですが、
AAクローズド・エンド・ファンド」は

ファンドが運用を開始する際に、
期間を区切って【口数】の募集を行います。
(ファンドの売り出しを行うわけです)

締切期限が来れば、
そのあとの追加募集は一切なし。
(つまり、あらかじめ
【総口数】が決まっていたのです)

その後、「AAクローズド・エンド・ファンド」を
売りたい人、買いたい人は、
株式市場を通じて取引することになります。

(今のETFっぽい?)

1123676.jpg


また、当時は「ファンドを運用する会社」が
ファンドの資産も管理する」形態が主流でした。

つまりは、
人間の【本性】が試されたわけです。

??

たとえば、
あなたとわたしが
「AAクローズド・エンド・ファンド」を
運用しているとしましょう。

ファンド内にはたくさんの資金が存在します。
数えてみると30億円くらいになっていました。

そこでわたしの中の【悪魔】が
あなたに囁きます。

「あのー、500万円くらい僕たちが使っても
わかんないんじゃない?」


(そう、人間とは弱い生き物なのです)

image.jpg


実際、アメリカでは
運用会社が【ファンド資産を使い込む】事件
何度も起こりました。

(後年、上の反省をもとに、
【ファンドを運用する会社】と
【ファンド資産を預かる会社】を
分別することが義務づけられたのです)

問題点はそれだけではありません。

当時の「クローズド・エンド・ファンド」は、
ファンド自体が
多額の借金をして元手を増やし、

よりリスクの高い運用を行うことが可能でした。


しかし、それよりも何よりも、
「クローズド・エンド・ファンド」には、
実は根本的な欠陥が・・・。

それは、

ファンドの【正味価値】と、
ファンドの【取引価格】が
しばしば乖離してしまうこと・・。

一度、こんなふうに想像してみてください。

「AAクローズド・エンド・ファンド」の
本当の価値(正味価値)って何でしょうか?

「AAクローズド・エンド・ファンド」が
組み入れている株式の価格、現金などを合計し、
そこから負債を引いて、
それを総口数で割れば、
『正味価値』は算出できるはず・・。


ところが、です。

「AAクローズド・エンド・ファンド」は
市場に上場する『銘柄』でもあるため、

マーケットの需給によって
【取引価格】が(正味価値より)
高くなりすぎたり、
安くなりすぎたりしていたのです。

(投資家にとっては、
自分が適正な価格で
ファンドを買っているか否かが
きわめて分かりにくい・・)


そんな折も折、
繁栄を謳歌してきたアメリカ経済に
突如暴風雨が吹き荒れます。


wall-street-crash.jpg


1929年10月24日、
そう、株式市場の【大暴落】が起こったのです。
(「暗黒の木曜日」です・・)

当時上場していた
「クローズド・エンド・ファンド」は、
多額の借金をして運用を行っていたため、

また、ファンドの【正味価値】に比べ、
ファンドの【取引価格】が高騰していたために、

いったん株式市場の暴落が起こると、
坂道を転げ落ちるように
ファンドの取引価格は急降下し、
制御が効かなくなってしまいます。

この大恐慌を教訓にアメリカでは、

ファンドの【正味価値】のみを
ファンド価格とする、
「オープンエンド型のファンド」が
台頭してくるのです・・。

 【続く・・】

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