世界初!米国フィデリティが、年間経費率ゼロの『インデックスファンド』2本を設定!
こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。
CNBCのこちらの記事によりますと、
米国のフィデリティ・インベストメンツが
年間経費率「ゼロ」の
インデックスファンド(2本)の運用を始めています。
(もちろん世界初です!
2本のファンドとも設定日は8月2日)
最近夏バテ気味なので、
一瞬、夢ではないかと右の頬をつねってみました。
が、やっぱり・・痛かった(^^;)
『現実』だったようです。

まずは1本目。
アメリカ株式市場に広く投資を行う
「フィデリティ ZERO トータルマーケット・インデックスファンド」(FZROX)のページを見ると、

ホントに「ゼロ」になっています。
もう1本の、
「フィデリティ ZERO インターナショナル・インデックスファンド」(FZILX)は、米国以外の先進国、新興国の株式に広く投資を行います。
つまり、
上記2本で広く
「世界株式」を網羅することが可能。
CNBCも驚きをもって伝えています
『Fidelity first fund to offer no-fee index funds』
動画の中で
インタビューに答えているのは、
フィデリティ・インベストメンツ
パーソナルインベストメント部門の代表
KATHLEEN MURPHYさん。
わたしは日本のフィデリティは、
投資家の質を貶める
「毎月分配型ファンド」を作ったりして
好きではないのですが、
米国のフィデリティ・インベストメンツは、
実は、バンガードに次いで
全米で第2位の純資産残高を誇る
インデックスファンドの運用会社でもあります。
(もちろん、
アクティブファンドもたくさん運用していますが。。)
そのフィデリティが、
自らパンドラの箱を開けました。
前回、こちらの記事でも触れましたが、
米国のインデックス投資を巡る
【超低コスト化競争】は、
まさに異次元の領域に
足を踏み入れた感があります・・。

(長くインデックス投資の業界を
ウォッチしてきましたが、
このニュースに波及して、
これから先、一体どんなことが起こるのか・・。
もしかすると、
20年後の地点から見ると、
「むかしの投資家は、
継続コストなんて払ってたんだって。
笑っちゃうよね。」
となるのでしょうか・・)
冷静に見てみますと、
今回の継続コスト『ゼロ』の
インデックスファンドは、
〇 おそらくマザーファンドベースが巨大で、
〇 かつ、
自社の指数(インデックス)を採用しているため、
運営コストを低く抑えられているのでは、
と推測します。
(FZROXの対象指数は、
「フィデリティU.S. Total Investable Market Index」
FZILXの対象指数は、
「フィデリティGlobal ex U.S. Index」です)

が、いかんせん
年間経費率が『ゼロ』ですから、
これはドラッグストアでいう、
「ティッシュペーパー5箱」と同じで、
それ自体では赤字になるわけです。
現在でも3000万人の顧客を持つ
フィデリティが、(※ 動画内で言及されています)
インデックス投資の分野で
新たな競争を仕掛けて、
更なる顧客の【囲い込み】を図ろうとしている・・
そして、
このような行動を促しているのは
他ならぬ、
巨大で深遠なニーズを持つ
アメリカの個人投資家なのです。
激しいダイナミズムの行方を
今後も見守りたいと思います・・。
〇 こちらの記事もご参考に!
【年間経費率0%のETFって可能なの?】

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