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相続で資産を引き継ぐのは苦痛?


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

2017年に
日本国内でお亡くなりになった方は
134万人余りおられます。

「これが意味することは?」

これから
『大相続時代』が始まるということ。


ただし、
相続の件数が重要なのではありません。

引き継がれる資産の金額規模が
今後膨らんでいくことでしょう。

なぜなら、
日本の高度経済成長の恩恵を受けた
ふつうの生活者の相続が増えるためです。


わたしは仕事柄、
相続でご資産を引き継がれた人に
頻繁にお会いします。

この種のお金って、
実に「微妙」なのです・・。

なぜならこれは、

自分のお金であって
自分のお金ではない。


(とてもデリケートで
管理しにくい資産なのです)


たしかに預貯金は分かりやすいです。

ただ、株式や債券や
投資信託などを含んでいる場合、

たいてい、
被相続人の方が口座を開いていた
証券会社で

相続人も口座を開き、
資産の【移転手続き】が
行われることになります。

たとえば・・、


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この場合、
相続人であるあなたは、
その証券会社に
(馴染みが)ありません。

もちろん、
投資の経験がない人にとっては、

株式や債券や投資信託や、
それらの具体的な名称も
(もう)ちんぷんかんぷんなわけです。


資産を引き継ぐ人にとって、

自分の生活に
これら資産を
いかに役立てていくのか、


この点で
困惑してしまう場合があるのです。


以前、こんなケースがありました。

「カンさん、
この株と投資信託は、
どうすればよいかまったく分からなかったので、

とりあえず今まで(4年間)
そのまま持ち続けてきたんです」



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ということは、

4年もの間
ご本人はご自覚されないまま
相応のリスクを背負われてきた、
ということなのですね。


リスクを負うのを
不安に感じられる場合、

相続されたリスク資産をすべて売却して、
安全資産」のみで持つというのも
立派な選択肢です。

しかし、
真面目な相続人の方ほど
被相続人の意思?を尊重して、

「これはこのまま持つべきではないか」
と思い込んでしまう傾向があります。



仮に、
預金1000万円
日本の個別株4銘柄
投資信託8本
外国債券3つを相続された場合、

(預金を除いた)リスク資産は
ワタシが勝手に処分してはいけない。
と思ってしまうわけです。


そんなこと、ないですよ。


被相続人の方も、
あなたの生活に
具体的に役立ててもらいたいために
資産を遺されたわけです。

自身があの世に行かれたあと、
その資産をどのように活かすかは
あくまで生きている人間が決めるべきこと。


※ この点、
ご資産を遺す側も、
それなりのご準備をしていただければなあと
率直に思います。


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もうひとつ難しいのは
タイムラグ」の発生です。

人の寿命が今より短かった頃、
相続で資産を引き継がれる人の
平均年齢は40代でした。

それが寿命の延びに伴い、
資産を引き継がれる年齢が

50代後半、60代へと
「うしろ」に延びてきているのです。



贅沢な悩みと
思われるかもしれませんが、
ここ、なかなか難しいところです。

40代で資産を引き継がれる場合、
たとえば
住宅ローンの返済や
教育費など、

生活面で実際に
「そのお金を役立てるニーズ」があります。


02d928c.jpg


が、たとえば

64歳で資産を引き継ぐ場合、
すでにお子さんは独立していて
退職金も入ってきており、

その後に「まとなったお金」を
引き継いで、
さあどうしようか・・
となるケースもあるのです。



今後、長寿が進めば、
資産を引き継がれる年齢は
さらに「うしろに延びていきます。

お金の【ポテンシャル】を
生かすという意味では、

贈与税をうんと引き下げる、
あるいは時限的に税率ゼロにして、

生きた資産の
世代間移転を図る必要があると
わたしは思います。

あ




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