水瀬さんの【直接取材敢行@楽天証券】を読ませていただいて・・
こんにちは、
インデックス運用アドバイザーの カン・チュンド です。
お知らせ)
20日発売の【日経マネー12月号】の特集
「グローバル投資 投信編」のところで、
わたくしカンがコメントしています。
よろしければご一読ください・・。
さて、元来インタビューとは【生もの】であり、
インタビューを行う者と、
インタビューを受ける側の“緊張感”が、
よりよい「インタビュー記事」を生み出す
核 になると考えます。
それは(喩えるなら)
男女の出会いのようであり、
互いに好感は抱いている?と期待しながらも、
どれだけ相手が「自分を好いているか」
あるいはどれだけ相手に「受け入れられるか」を、
六分の期待と
四分の不安で探り合っている時の、
なんとも言えない ドキドキ感 に
通じるところがあると思います。
前回の記事でもご紹介しましたが、
梅屋敷商店街のランダム・ウォーカーの管理人 水瀬さんが、
楽天証券に【本格インタビュー】を敢行されています。
基本に帰りますと・・)
インタビューを行う者に 私たちが期待するのは、
<我々の声を 代弁 してほしい> ということです。
そういう意味で水瀬さんの 取材内容 は、
まさに“真っ向ストレート勝負”であり、
「そう、そこのところを聞いて欲しかったんだ」
という ツボ を、見事に押さえていると思います。
一方、インタビューを受けた 楽天証券 も、
この「インタビュー」の重要性を十分認識しており、
気概をもってETFの品揃え、将来像を語るあたり、
株式会社としての「したたかさ」も感じられます・・。
水瀬さんの記事より ↓
■ 直接取材敢行@楽天証券(その1)
~海外ETFに注力する理由、
iシェアーズMSCIワールドの取り扱い予定などなど
わたしは以前から、
「楽天証券が ロンドン証券取引所に上場するETF を
供給していく意思があるのか?」ということが
気になっていました。
上記記事 によりますと、
楽天証券は(システムとして)
ポンド建て決済に対応する用意があるとのこと・・。
あとは、ロンドン証券取引所との「つなぎ役」である、
現地証券会社の選定がポイントになると思います。
ポンド建て決済 が可能になれば、
楽天証券には
・iShares MSCI ワールド (銘柄コード IWRD)
・iShares MSCI トルコ (銘柄コード ITKY)
・iShares S&P上場プライベート・エクイティ
(銘柄コード IPRV)
の取扱いを、
ぜひ始めていただきたいと思います。
特に、S&P上場プライベート・エクイティ については、
(間接的にではありますが)
未公開株式に投資できる器 としては、
稀有な存在 であると思います。
■ 直接取材敢行@楽天証券(その2)
~海外ETFを東証・大証が上場したら
どうするか?上場廃止時の取り扱いは?などなど
上記記事 では、
楽天証券が 東証・大証の【外国ETFの取扱い】について
ある種の「余裕」を持ってコメントしている点が、
印象に残りました。
楽天証券は こうコメントしています。
引用・・)
「今、海外ETFに必要なのは認知度。
東証・大証で買えるようになれば、
海外ETFの入り口が広がり、お客様の理解もより深まってくる。
するとおそらく、流動性の高い海外の取引所で投資する
という意味が分かってくると思う」
引用終わり)
わたしは(5年、10年のスパンでは)
東証・大証の【外国ETF の取扱い】は
増えていくと思っていますが、
東証・大証が外国ETF のラインナップを
一挙に増やすとは考えにくいと思います。
(おそらく 東証 にとっては、
「外国株式」の取扱い銘柄の急減、売買高の減少 が、
トラウマになっているのではないでしょうか・・)
わたしの現在のスタンスは、
⇒ 楽天証券の「品揃え」と、
東証・大証の外国ETFの「品揃え」の差は、
そう簡単には埋まらない・・というものです。
それにしても水瀬さんは、
質問しにくいところをズバッと聞いていますね(笑)
(なんとも爽快・・)
それからもう一点、
海外ETFが「上場廃止」になった場合の取扱いについて、
(上記記事中で)楽天証券は こうコメントしています。
引用・・)
「バークレイズに確認したところ、
実際に上場廃止になったケースはないとのこと。
もし、仮に上場廃止が起こったと仮定した場合は
どうなるのかというと、
ネットアセットバリュー(水瀬注:ファンドの純資産価値)で
現金としてお返しすることになる。
ただ米国でも前例がないため必ずそうなるかどうかは
ケースバイケースになると思うが、
いきなりゼロになることはない」
引用終わり)
■ 直接取材敢行@楽天証券(その3)
~海外ETFの売買手数料値下げは?
投信の金額指定購入・分配金再投資・自動積み立ては?などど
(さて、上記記事では)
楽天証券が 投資信託の取扱いスキーム について、
そのシステムを刷新する方向にあることが分かり、
(遅まきながらではありますが)
「やる気はあるな」と感じました。
特に、投資信託について、
引用・・)
「全ての投信でできるか分からないが、
金額指定購入・分配金再投資・自動積み立ての
三点セットの開発を進めている。
そんなに遠くない将来
リリースできるというところまで来ている。
これが揃わないと、投資信託の意味がないと思っている」
引用終わり)
とコメントしているあたり、
楽天証券の本気度を感じさせてくれます。
それから、これは個人的な興味なのですが、
楽天証券という会社の中で
投資信託(ETF も含めた)を
どのような【位置付け】にしていくのか、
・個別株がメイン、(やっぱり)投信がサブ
・(それとも)投信をメインに据えていく?
といったところを、
今後アナウンスしていただければ助かります。
■ 直接取材敢行@楽天証券(その4)
~ユーロ建てMMF、大災害の備え、団塊世代戦略などなど
水瀬さんの記事(その1)とも関連しますが、
ポンド建てETF を取扱い
= ポンド建て決済OK ということは、
楽天証券で「ポンド建てMMF」の取扱いが始まる
ということでしょうし、
ユーロ建てETF 取扱い
= ユーロ建て決済OK ということになれば、
「ユーロ建てMMF」の取扱いも
自然な流れになると思います。
海外ETF を扱う楽天証券にとって
【最大のメリット】は、
■ 複数の国の、
複数の証券取引所に上場するETF群 を
<品揃え> できるところにあります。
ユーロ建てETF ということでいいますと、
フランス市場に上場するETF、
特に「ユーロ建て債券ETF」の取扱いを希望します。
現在、
パリ証券取引所(ユーロネクスト)には、
複数のユーロ建て債券ETF が上場しています。
例えば、
・iShares Euro Government Bond 3-5
(銘柄コード BGX)
・iShares Euro Government Bond 7-10
(銘柄コード BGM)
・iShares Euro Inflation Linked Bond
(銘柄コード IBI)
などです。
これらユーロ建て債券ETF の購入が可能になれば、
アメリカ債券ETF + ユーロ建て債券ETF という
「債券コンビ」をはじめ、
さまざまに
ポートフォリオを多様化させることが可能になります。
(注意 上記3つのETF は、ロンドン証券取引所にも
ポンド建てで上場されています・・)
記事中で楽天証券がコメントしているように、
【ETF のみで あらゆる世代のポートフォリオが
組めるようになる】現実は、
目前に迫っているとわたしは思います。
最後に、
【本格インタビュー】を敢行された水瀬さん、
貴重な情報を本当にありがとうございました。
(また、真摯に回答した楽天証券の姿勢も、
大いに評価できると思います・・)
以下「マネーの缶詰めスクール」からのお知らせです。
********************
10月27日の【アドバンスコース 東京】は
満席 です。
11月3日の【アドバンスコース 大阪】は
残席 4 です。
11月23日の【スタンダードコース 東京】は
残席 8 です。
11月24日の【ファンド特化コース 東京】は
残席 1 です。
11月25日の【アドバンスコース 東京】は
残席 8 です。
お早めのお申し込みを・・)
| インデックス投資全般 | 18:10 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑
rosso さん
はい、ひどい状況ですね。
上証50連動ETF(銘柄コード 1309)は信用売りができません。
従って裁定取引というものが機能しにくいのです。
またこのETF は、中国A株式という実物資産を
裏づけにしたETF ではなく、仕組み債を使ったETF ですので、
機関投資家が新たにETF に現物株式を持ち込み、
利ざやを狙うという裁定も期待できません。
極めて脆弱な仕組みのの上に成り立っている
金融商品と言わざるを得ません。
| カン・チュンド | 2007/10/25 16:54 | URL |