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アメリカ政府は膿を出すことを決意しました


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

1974年に公開された映画、
「チャイナタウン」を観ていただければ、
男性のスーツファッションが1930年代から
ほとんど変わっていないことがわかります。

一方、金融市場 はどうでしょうか?

本来、金融というものは、
実物経済を影で支える「黒子役」であるはずです。

それがいつの間にか実態経済を凌駕し、
己が主人公のように振舞っている面があります。

たとえば、1995年からの10年間で
世界経済の総生産(GDP換算)は
約1.3倍になっていますが、

金融資産の総額は(この5年間のみで)約2倍、
金額にして約140兆ドルにまで膨れ上がっています。

破綻したリーマン・ブラザーズの負債は
6000億ドルと言われていますが、
―(もちろん)ピンと来ませんがー

それらの多くは「根無し草のお金」です。

ご承知のとおり、
リーマン・ブラザーズは、自ら投資、また融資も行う
「投資銀行」です。

たとえば、M&Aの仲介役をこなし、
デリバティブの組成を行い、

また、ローンを購入し証券化商品を作って販売する、
あるいは購入する、ということも行っていました。

(それ自体が問題なのではなく)
結局は、自己資本に比して過大な借金をし、
自身の資産を膨らませすぎたことが 破綻の原因 なのです。

(要は、手を広げすぎたのです・・)

いつの世もそうですが、
実態に対して膨らみすぎた「お金」が
縮んでしまうのは【必然】なのです。

まず、わたくしが声を大にして申し上げたいこと。

・アメリカの金融危機がここにきて表面化しています。
目先はさらに悪いこと(次の破綻)が起こるかもしれません。
しかし、それは決して【世界の終わり】ではありません。

株価はしばらく低迷が続く可能性が高いですが、
ここで【パニック売り】をするのは避けるべきです。

(今、あなたは長い投資生活の中で、
苦い苦いレッスンを受けているのだと思ってください・・。
しかし、このレッスンは決して「無駄」にはなりません。
後日、代えがたい教訓として活きてきます)

・今回、FRB(米連邦準備制度理事会)は、
短期金利を据え置きました。
(ここに大きな意味があります)

実態経済は、金融システムの動揺に比して
まだ健全さを保っている、というシグナルではないでしょうか。

また、原油価格もさらに下落しています。
(これはインフレ懸念を払拭するよい材料です)

・そして実は、アメリカの株価自体(他の市場に比して)
大きくは下がっていません。

同時多発テロからちょうど1年後、2002年の10月に、
アメリカダウ平均は 7,500ドル台まで下がっているのです。
(冷静になりましょう・・)

リーマン・ブラザーズを破綻させたことは、
ここで一気に膿を出して、金融機関の淘汰を加速させ、
この危機を克服しようというアメリカ政府の強い意思なのです。

(目を転じてみますと)
この混乱に乗じて、バンク・オブ・アメリカが
メリルリンチの買収を決めています。

また、英銀行バークレイズが、
破たんしたリーマン・ブラザーズの「北米投資銀行部門」を
2億5000万ドルで買収する、
というニュースが飛び込んできました。

 倒れる者あれば、
 その財を獲る者あり。

まさに、生き馬の目を抜く世界なのです、
金融というフィールドは。

わたしは、
リーマン・ブラザーズの破綻を
ポジティブに捉えています。

この13ヶ月、世界の株式市場は、
W型のアップダウンを繰り返してきました。

「おい、本当の危機はどこにあるんだ?」
「いや、実際、金融機関はどれくらい損失を抱えているんだ?」
という疑心暗鬼が、市場を支配していたのです。

実際に破綻する大手金融機関が出てきたことで、
「実態として、銀行、証券会社などは
これだけの損失を抱えている。
あるいは損失はこれくらいに増えそうだ」

という【マイナスの総量】が、
次第に明らかになってくるでしょう。

つまり、世界のマーケットは、
W型の混迷から(谷は深くなるかもしれませんが)
V字型のトレンドに移行するとわたしは考えます。


今、このブログを書いている時点で
アメリカ政府が世界最大級の保険会社である
AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)に対して、
850億ドルの緊急融資を行うことを決めました。

(アメリカ政府はAIG株式のおよそ8割を取得し、
実質「国有化」します・・)

アメリカ政府は「安易な救済は行わない」と
リーマン・ブラザーズに意思表示しました。

しかし、
金融システムの混乱に伴うコストと、
一企業の救済にかかるコストを天秤にかけ、
前者が大きいと判断して AIGは「救済する」ようです。

(AIGに対しては)担保を取った融資であるため、
今後、AIGは資産を売却しながら
スリム化を図るものと思われます。

(もしかしたら「アリコ」が他の保険会社に売却される、
ということがあるかもしれません・・)

もう一度申し上げます。
市場はしばらく低空飛行する可能性が高いですが、
ここで【パニック売り】をするのは避けるべきです。

市場が下落するばかりで、
いっこうに回復しなければ、
株式市場というところは、
限りなくゼロに近づいてしまいますね。
(でも、実際はそうはなっていません・・)

下落したものは、やがて回復するのです。

あなたは、このまま世界経済が崩壊すると思いますか?

金融機関が破綻しても、
何千億ドルという隠れ債務が明らかになったとしても、

人は毎日ご飯を食べますし、
生活に必要なものは買いますし、
あるいは企業の存続に必要なモノ・カネの【取引】は、
何ら変わることなく続くのです・・。
(実態経済が止まってしまったりすることはないのです)


■ 関連記事

「果たして金融危機は過ぎ去ったのでしょうか?」
サッチャーの法則 【予想外のことが起こる】
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COMMENT

レバレッジ君さん

自分との戦い、ですね。
しかし私たち投資家は決して「ひとり」ではないのです。

| カン・チュンド | 2008/09/19 18:46 | URL |

同感

おっしゃる通りです。
決して狼狽売りだけは避けなければなりません。もちろん、買いも慎重も要しますが。
嵐が過ぎるのを待つしかないと思います。

| レバレッジ君 | 2008/09/19 00:05 | URL |














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