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バークレイズの賭け その2)


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

歴史というものは皮肉(アイロニー)に満ちています。

金融商品を開発し、それをあまねく普及させようとするなら、
マーケット状況は「悪い」より「よい」ほうが
望ましいですよね。

しかし、ETFが短期間でこれほどまでに普及したのは、
マーケット状況が「良くなかった」からではないかと
わたしは考えています。

(上記は)具体的には、
2000年から2003年にかけての期間を指しています。

今から9年前の話ですよ。
3月の終わりにITバブルが崩壊し、
株式市場はつるべ落としのように下落を始めました。

(これは日本の例ですが)
その頃の空気をよく表している投資信託があります。
デジタル情報通信革命(愛称:0101)
 
当時、上記ファンドが
日経新聞に大きな紙面広告を出していたのを、
今でも覚えています。

もちろん、日本だけではありません。
本家アメリカでは、多くの投資家が
「ドットコム企業」にお金をつぎ込んでいました。

PERが500倍、1000倍を付けても、
「いや、利益が倍々で増えていけば、大丈夫だ」
というユーフォリア的な雰囲気が蔓延していたのです。

「ウォール街のランダムウォーカー」
(バートン マルキール 著)には、
以下のような記述があります。

「すべての企業が成功することなどあり得ないのに、
インターネット銘柄となると話は別で、
伝統的な一切の評価尺度は一顧だにされなかった」

上記のことば通り、
やがてドットコム企業の化けの皮がはがれ、
2000年4月から株価は下落を始めます。

ネット関連企業とは、中小型株式のことですから、
大口の投資家が「出口」に殺到すると、
自らの売却行為が、株価をさらに押し下げる要因となり、
文字通り「暴落」という現象を引き起こしてしまったのです。

これを受けて、
多くの投資家が胃の痛い思いをさせられました。

2001年、2002年当時の投資家の心理として、

◆ 自分の取引方法、
あるいは相場観に自信が持てなくなってしまった。
◆ 今までのような投資のやり方で本当によいのだろうか。

という思いが膨らんでいたのではないかと推察します。

(また、これは別の視点ですが)
米国では、1980年代、90年代を通じて、
さまざまなデータから、多くのアクティブファンドが
インデックス(指数)を下回る成績しか残せていない
という事実が、次第に明らかになっていました。

個人投資家の間にも、
「シンプルで合理的な投資を実践したい」という、
インデックス投資に対するニーズが
芽生え始めていたのだと思います。

(と、今まで書いたことを読み返してみると)
2001年、2002年の状況と、
現在の株式市場が酷似していることに気付きます。

マーケットが悪い状況であるからこそ、
また、多くの投資家が自身の投資法に迷っているからこそ、
ETFという道具がクローズアップされる
側面があるのではないでしょうか。

さて、2000年にiSharesのブランドを立ち上げた
BGI(バークレイズ・グローバル・インベスターズ)は、
ETFを普及させるべく、
ふたつのエリアに対して教育啓蒙活動を開始します。

(BGIが運営する iShares のサイトを見ると、
この会社のマーケティング戦略が見えてきますよ)

1.個人投資家
2.投資アドバイザー(特にCFP)

あなたは意外に思われるかもしれませんが、
米国でETFが普及するきっかけを作ったのは、
個人投資家ではなく、プロの投資家たち(機関投資家)です。

銀行、証券会社、保険会社、投資銀行、
投資信託の運用会社、企業年金、
各種団体の資金運用部、
ヘッジファンドをはじめ大小さまざまな私募ファンドなどが、
ETFを積極的に活用しました。

(大口の資金を運用する機関投資家が参入したことで、
ETFの売買高がある程度担保され、
純資産額が増えていく道筋が付いたと云えるのです)

たとえば、
投資信託の運用会社がETFを活用する例です。

株式アクティブファンドの運用チームが、
ファンド内に保有するキャッシュを超短期で運用するため、
朝、S&P500に連動するETFを買い付け、
夕方には売却してキャッシュに戻しておく、
といったことも(やろうと思えば)できるわけですね。

普遍性の高い道具とは、
道具の提供者が当初予想していなかったような
「多様な利用のされ方」をするものですが、
まさにETFの場合もそうだったのです。

2001年当時、
ETF売買に占める機関投資家の割合は
70%を超えていました。
したがって、BGIの課題は
「個人投資家を引き込むこと」でした。

そのためには、
「ETFを使うだけで、
多種多彩なポートフォリオが作れるのですよ」
というメッセージを送る必要があります。

(ETFはただ単に目新しい商品ではなく、
これまでの運用道具に取って代わる
「新たなツール」なのである、というメッセージですね)

上記ことばに信憑性を持たすためには、
BGI自身が、ETFのラインナップを増やす必要がありました。

BGIは新たなETFを設定し続け、
2000年の終わりにはiShares のブランドだけで
ETFの数が50本を越えるまでになりました。

BGIは多額の広告宣伝費を投入して、
自社ブランドの普及に邁進していったのです。

新たな商品・サービスが普及するには、
三つの条件を満たす必要があります。

1.当該商品が消費者にとって
画期的なメリットを有していること

2.そのメリットを広く伝えること

3.時代とシンクロしていること

1と2は当事者の努力次第ですが、
3は意図して選べるものではありません。
 (ETFは時代と縁があったのですね・・)


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