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債券ETFの不思議・・


こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。

すでに多くのブログで言及されている通り、
9月30日に【海外債券指数ETF】が
東京証券取引所に上場される予定です。

「上場インデックスファンド海外債券
(Citigroup WGBI)毎月分配型」

わたしはこのETFはお勧めしません。

この場合の「海外債券」とは、
日本以外の先進国の国債市場を
ひとつの大きな風呂敷に包み込み、
そこに「ひとつのグローバルな国債市場がある」
と想定したものです。

その市場の平均値を、
「シティグループ世界国債指数」と呼んでいます。

当ETFも
多くの海外債券インデックスファンドと同じように、
上記「債券指数」との連動を目指します。

いつも思うのですが、
債券ETFと、
通常の債券インデックスファンドを比べた場合、

【継続コスト】のところでは
債券ETFが圧倒的に有利なのです。

しかし、債券ETFは、
その他のところで自ら墓穴を掘ってしまっています。
そう、【毎月分配金を出す】のです。

たとえば、アメリカ市場に上場する
債券ETFのほとんどは、
【毎月分配金を出して】います。

たとえば、
S&P/Citigroup International Treasury Bond Fund
(銘柄コード IGOV) という債券ETFがありますが、
このETFが
毎月分配金を出している様子が【こちら】です。
 
(毎月の分配金額はバラバラになっています)

それはそうです、
ETF、インデックスファンドにとって、
安定した分配金を毎月出すことが
運用の目的ではありません。

インデックス投資の目的は
【指数】と同じ値動きになることですから。

つまり、
ETF、インデックスファンドにとっては、
◆ 分配金とは【おまけ】なのです。

理論的にいえば、
経費、手数料を控除したあと、
【指数】を上回るリターンが得られた場合にだけ、
【おまけ】として「分配金」を出せばよいのです。

(もちろん、その「分配金」も、
分配金再投資プログラム DRIPs によって
自動的に再投資できるようにすべきですが・・)

米国に上場する債券ETFが
【毎月分配金を出す】のは、

ファンド内で保有する債券から上がる利息を、
ファンド内で再投資できるような【しくみ】が
整っていないからでしょう。

(↑ 債券ETFという
ビークルそのものの問題なのか、
アメリカの債券税制上の問題なのかは
定かではありませんが・・)

わたしの拙い知識で申しますと、
少なくとも株式ETFについては

1.オープンエンド型 と、
2.ユニット・インベストメント・トラスト型 という
ETFの2大形態が存在し、

オープンエンド型の株式ETFでは、
組入れている個々の銘柄から出される「配当金」を、
ファンド内で再投資することが可能です


さて、
先ほどは米国上場の債券ETFを挙げましたが、
たとえば、イギリス市場上場の

iShares ユーロ Government Bond 7-10
(銘柄コード IBGM)
というETFは、分配金を出すのは年2回です。

Dividend Frequency のところに、
Semi Annually と書いてありますね。


これとて、
ETF内部で留保している債券の利息等を
年12回ではなく、年2回にして
「分配」しますよ、ということなのでしょう。

あるいは身近な例で、

先日、東証に重複上場を果たした
ABF汎アジア債券インデックス・ファンド
(銘柄コード 1349)ですが、

このETFも、
年に2回分配金を出します。
基礎情報】を見てみますと、

―分配金
各分配期間の利息等収入及び売買益
(評価益を含みます)から、
諸経費などを控除後、年2回分配します。
ただし、分配対象金額が少額の場合等には、
分配を行わないことがあります
。―

と書いてあります。

↑ ETF、インデックスファンドの目的は、
【指数】と同じ値動きをすることですから
当然ですね。

私見ですが、
債券ETFもその仕組み上、
組入れている個々の銘柄から出される「利息」を、
ファンド内で再投資できようにすべきだと思います。

ところで、
日本市場に上場する海外債券ETFが
【毎月分配金を出す】とは、
いったいどういうことなのでしょうか。

1.毎月、分配金に課税されるということです。

2.毎月、為替リスクを発生させ、
かつ毎月、為替手数料を支払うということです。

日本市場に上場する海外債券ETFは、
外貨建ての債券に投資を行っています。
しかし、分配金は「円建て」で出されるわけです。

そうすると、毎月「為替のリスク」を負って、
(分配金原資である)外貨を円に替えて、

かつその際、おそらく手数料も支払って
円建てで「分配金」をもらうわけです。
(おまけに税金も取られる・・)

こんな非効率なことを、
わざわざしてもらう必要があるのでしょうか。

また、毎月の分配金は自分で管理して、
自ら【再投資】を行う必要があります。

これらを考慮すると、現状では
海外債券インデックス・ファンドのほうに
軍配が上がると言わざるを得ないでしょう。


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