いつまでも変わらない黄金の組み合わせ
こんにちは。
インデックス投資アドバイザーの カン・チュンド です。
先日は日経新聞の方と取材&懇談。
主に「分散投資の有効性」についてお話し合いしました。
わたしは記者の方にこう云います。
「2002年、2003年と
お客様のポートフォリオを拝見する中で、
分散投資の有効性を実感しました」
株式が下落すると、債券が上昇し、
結果、(株式と債券を内包した)
ポートフォリオの振れ幅が小さくなる。
これが「分散投資の効用」です。
(もちろん逆のパターンもあります)
しかし、今から振り返ってみると、
2002年、2003年の「分散投資」は、
その成果が過大評価されていたことがわかります。
なぜなら、
円が(他の通貨に対して)安くなっていたからです。
つまり、
株式⇒下落
債券⇒上昇
為替⇒円安 が起こったために、
円建てベースで見た「海外債券ファンド」の価格は、
「債券価格の上昇」+「円安」という要因で
その実力以上に上昇していたのです。
では、今回のグローバル金融危機では
どうだったのでしょうか。
2008年9月、10月のマーケットは
株式、債券ともその価格が大きく下がり、
分散投資の効果は限りなくゼロに近づきました。
「すべて共倒れの状態だったのです。」
しかしながら
数ヶ月程度の間に起こったことは
あくまで【短期の現象】です。
短い、一時的な現象を捉えて、
「やはり、分散投資には意味がない」
と結論付けるのはおかしな話だと思いませんか。
◆ ビジネスの現場でも同じだと思いますが、
「短期的な現象から、
長期の判断をしてしまわないこと」はたいへん重要です。
なぜなら、
【短期で起こっていること】と
【長期的な傾向】は別物だからです。
さて、
グローバル金融危機以後の「分散投資」は、
その成果が過小評価されているとわたしは思います。
なぜなら、
円が(他の通貨に対して)高くなったからです。
つまり、
株式⇒下落
債券⇒上昇
為替⇒円高 が起こったために、
円建てベースで見た「海外債券ファンド」の価格は、
債券そのものの価格が上昇したわりに、
上がっていません。
グローバル金融危機発生後、
各国政府は一斉に「金融緩和」に踏み切り、
大胆な景気刺激策を実行しました。
2008年9月から2009年2月にかけ、
先進国の国債価格は軒並み上昇します。
(金利が下がると、債券の価格が上がるという構図です)
株式⇒下落
債券⇒上昇 という「現象」は確かに発生したのですが、
今回はその効果が
見えにくくなっているのです。
「為替の動きに左右されるようじゃ、
分散投資の効果も大して期待できないじゃないか」と
あなたは思われるかもしれません。
しかし、
目を【長期的な傾向】に転じてみてください。
債券の価格は(株式に比べると微々たるものですが)
長期で見れば緩やかに上昇しています。
(緩やかな「右肩上がり」です)
それに対して、為替の変動というものは、
長期スパンで見ると「レンジの中でのアップダウン」です。
つまり、
短期的には、為替の変動(リスク)が、
債券そのものの収益(リターン)の大きさを
上回ることがあっても、
長期のスパンで見ると、
為替の変動(リスク)を上回って
債券のリターンが得られる可能性が高いのではないでしょうか。
◆ ここで言及している債券とは、
日本以外の先進諸国の「債券」のことです。
また為替とは、
円と先進諸国の「通貨」のことを指しています。
これほど世の中が急速に変化し、
未来が読めない時代状況となっている中で、
真に【相性がよい資産】を見極めることは
難しくなっています。
しかし、
お金の貸し借りの「証書」である債券と、
お金を出資した「証書」である株式の、
【根本的な性質の違い】は、
どんな時代になっても変わることはないと考えます。
つまり、ベーシックに帰るのですが、
分散投資の黄金律は、「株式」と「債券」なのです。
それは、クラシック映画の「主役」と「脇役」という
組み合わせのように、
ひとつのユニットとして存在するのです。
*********************

未曾有の金融危機は【チャンス】です。
────────────────────
マネーを学べば世の中の見方が変わります。
晋陽FPオフィス
*********************
11月15日【マネ缶スクール スタンダードコース in 名古屋】
11月21日【マネ缶スクール アドバンスコース in 東京】
| ポートフォリオ運用 | 10:07 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑
新興国債券
カン様
ご教示有難うございました。かつて1ドルが360円だったのが80円になったように、新興国(特に、中国やインド)も切り上がるに違いないと思い、若干(全体の5%くらい)を新興国債権で保有しています。そのリスクは新興国株式でとるべきということなのですね。
ベトナムはお楽しみください。美味しいベトナム料理も美しいアオザイ姿の女性もいいですよね!
| 目には鱗 | 2009/10/26 00:26 | URL | ≫ EDIT